【詩】理由
土砂降りの雨のなか 立ちすくんだ
そのなかで ふと思い出したのは
夕立の降るなかで帰った 幼い日のきおく
傘を持つ 理由が見当たらない
髪の毛から つま先まで
びしょ濡れになっているのに
君の声がききたい
土砂降りの 雨の音にまぎれて
きこえてきたノイズ
こんな音を 聞きたい訳ではないのに
君の声がきこえない
埋もれたノイズの中から
君の声を捜したけれど 見つからなかったんだ
君の声がききたい
理由も見当たらなくなった
30歳の分かち合い
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