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ふわ、痛、親子
休み明け、病院へ行こうと決めていました。
熱は無いけれど、咳が止まらないのです。
というわけで、沢山のお薬を頂いて来ました。
こんなに飲んで大丈夫ですか?と聞きたくなるほどの量です。
咳止め、鼻水止め、胃薬、お腹の張り止めの漢方。
昼は母の大好きなバーガーを買って帰り、
母も完食。
まあ、なんてこともない昼下がりの光景だったはずでした。
ところが、母がなんとも嫌な厳しい顔をしているのです。
ふと気が付くと、お風呂に入ろうとしているではありませんか。まだ2時です。
「どうしたの?」
と尋ねると、肋間神経痛が辛いから温まってくるというのです。
「そうなの?じゃあ、体をさするからこちらへおいでよ」
と、リビングのホットカーペットへ母を呼び、
横になった母の肋骨辺りをさすり始めて気が付いたのです。
痙攣が始まっています。
これはまずい、と驚きました。
「いつから続いていたの?」
と聞くと、朝からだという。
言ってよ。
気が付かないじゃない。
道理で、今日は厳しいお顔をされていると思っておりました。
まあ、そんなことで音を上げる母ではないのですが。
1時間半ほど母の身体をさすっていると、フラフラになってきました。
食後に飲んだお薬のせいでしょう。
眠気が襲ってきました。
このままでは、母もわたしも体力が持たないと、母に痛み止めを2錠。
それから主治医へ連絡。
順番が逆だったわ、とフラフラの頭で後で気が付くのです。
それでも先生に指示をいただき、
一安心。
もう直ぐお薬が効いてくるからね、と、わたしは母の隣に横になり、母の手を握って寝ちゃいました。
母には申し訳なのですが、眠くて眠くてたまらないのです。
ふと4時過ぎに目が覚めて隣を見ると、母がぐっすり寝ています。
携帯で肋間神経痛をググったのです。
すると、ストレスの文字がでてきました。
わたしがあまりに忙しくしていると、母は話し相手がいないのです。
年末の疲れでわたしは風邪をひき、母はきっと寂しくて肋間神経痛になったのだろうと勝手に考えたのですが、
まんざら外れでもなさそうです。
もう痛くないと目が覚めた母は元気になっていました。
人の心って、と思うことがあるのです。
※最後までお読みくださりありがとうございました。