頭を下げる
今日は、地元のビジネス交流会のボスに、
地元で活動されている方を紹介して頂いた。
お話ししていて、なんて素晴らしい方だろうと感じていた。
まずは、そのたたずまいと、お顔。
どれほどご立派な方なのか、説明されなくても分かってしまうほど。
その方は、もう四半世紀、有志で映画上映会をされていらっしゃるという。恐らく、そのご専門の方々の間では相当に有名な方なのだと思う。
その方とお話しして、
起業して、初めて人に頭を下げるということがどういうことが分かりました、というと、
それはわたしも覚えがありますとおっしゃる。
48歳の時、初めてポスターを貼らせてもらおうとしたとき、ハタと、お願いする人がいないことに気づいたとおっしゃる。
その時、自分はどれほど駄目な生き方をしてきたのだろうと思った、とおっしゃった。
もう、それだけで、わたしは痺れてしまった。
その方は48歳でそのことに気づかれたのだ。
48歳の時、わたしは何も気づいていなかった。
いや、自分のことばかり考えていた。
それに気づいたのは、昨年だった。
死ぬ前じゃなくて良かった、と思った。
わたしは長い間、人に教える仕事をしていた。
先生と呼ばれ、頭を下げられる側の人間だった。
でも、それじゃ駄目なのだ。
今なら、その違いがどれほど大きいか、わたしにはわかる。
少し気付くのが遅すぎたけれど、
やっぱり死ぬ間際じゃなくて良かったと思う。
ひょんなことで、映画上映会をすることになり、
それがご縁で、映画関係者さんとこうして繋がることができた。
人に頭を下げ続けてこられた方のお顔は、神々しかった。
最後に握手をして、お別れした。
一つ、人生の目標ができた。
60代でそれに気づけて良かった。
※最後までお読みくださりありがとうございました。