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残酷過ぎる女性の年齢差別 ジェンダーギャップ経済問題 パート4


時代は待ったなしで多様性のない組織にNOを突き付けている。けれど日本企業の多くは今も年齢を重ねた女性がお嫌いだ。世の中の半分は女性だというのにおかしなはなしだ。


日本企業の中身

世界経済フォーラム(WEF)2023で、日本のジェンダーギャップ指数は146カ国中125位。特に政治経済のギャップが大きい。

その経済の調査結果から見えてくる日本社会とは、こんなかんじだ。

日本の労働市場には男性の方が多くいる。同じ働き方でも男女に賃金差があり、女性の管理職が本当に少い。だからこそ所得の男女格差が大きい。


作り出された標準化

日本は先進国と呼ばれているけれど、残念ながら、今もってこの国は男尊女卑だ。それを支えているのが企業の雇用制度

しかも、国や企業はこの男尊女卑から離れたがらない。雇用制度を変えようなんて誰も本気では考えてはいない。

新卒一括採用で入った会社で男性が勤めあげ、定年後は年金暮らしというのがこの国の好みなのだ。この雇用形態で働き方と家族の形がところてん式に生み出されてきた。男が稼ぎ頭で女が支える、だから家族もまた標準化されてきた。

もうそれは過去の話だよなんて馬鹿げたことをいう人もいるけれど、冗談じゃない。今でもその形は脈々と受け継がれている。

この癖の強い雇用制度が変わらない限り、この国の男尊女卑という大枠は揺るがない。今流行りのジョブ型なんて、小さなコブのようなもの。


男尊女卑な雇用制度

もちろん、政府も経団連も欧米と同じようなジョブ型にしましょうと呼びかけている。限界が見えてきたからだ。すでに家族の形が変わってきた。もう標準的な家族ばかりではない。そして優秀な人を採用することが難しくなった。だから企業も政府もあわてている。そこで、美味しいとこどりのジョブ型の紹介を始めている。

でも、一体彼らはだれに呼びかけているの?

日本の雇用制度には触れないまま、欧米の働き方へ移行します~だなんて冗談きつすぎる。もしも本気なのであれば、企業や政府は、労働者を弱者のままにしておかない仕組みづくりに取り掛からなければならない。限界なのはそこなのだから。

SNSで働き方について発信すると、聞こえてくる聞こえてくる、女性たちの声なき叫び声が。彼女たちはどこにも声があげられない。閉じ込められている。女性を若い間しか雇おうとしない企業と国。35,40,45歳過ぎた女性はちょっとね、それこそが男尊女卑社会の雇用制度だ。

そう、これは立派な差別だ。


女の役割

女性にこそ転職の機会を多く与えなければ沢山の才能が消えていく。企業はいったいどこへ向かうのか。この国の半分は女性だ。その半分を締め出しているのが男尊女卑社会を生み出し続けている企業の雇用制度だ。

今でも家庭の中で育児や介護の役目が女性に回ってくる確率が高い。特に、介護は男じゃ無理だからとなる。寝ぼけたことを言わないで欲しい。女性だって介護は苦しい。

現在、未婚女性の多くが親の介護をしている。たとえきょうだいがいても女性にそれが当然のように押し付けられる。そうした女性たちは自分の人生を犠牲にしても親が見捨てられない。ついには職も失ったりする。そうした女性を二度と雇おうとしない社会は人情がなさすぎる。一人の命を必死で支えた人たちだ。年齢で人を差別するとはそういうことだ。

一度社会から降りた人でも働くチャンスは平等に与えるべきだ。誰にもできないような辛い日々を超えてきた人たちに希望が無くてどうしよというのだろう。国を支えてきた人たちだ。



女性が諦める理由

女性たちは自分にはもう価値が無くなったと信じ込まされる。差別にはいろいろとあるけれど、女性の年齢差別ほどひどいものはない。

この国では長い間、採用の際の差別は禁止されていなかった。もちろんそれは男尊女卑の雇用制度があったからだ。

この形で得をするのは雇う側だ。しかもその雇用制度が生み出すパターン化された社会に慣らされてしまった市民たちは、自らその標準化からはみ出すことを恥じてさえきた。

この日本型の雇用形態は、まさに日本企業型儒教だ。だれ一人として意見が言えず、逆らわず、上下と、良いことと悪いことが決められ、自由より従順が良しとされる。

女性の権利への配慮は気が遠くなるほど薄い。

だからこの国で女性として一度標準化のレールから降りた場合、自分の価値はもうなくなったと信じ込まされる。弱者側からもう二度と抜け出せなくなる。そんな過酷な社会があるだろうか。



おわりに

よく日本の男性は下駄を履かされているなんて表現される。けれどさすがに2023年にそれじゃまずい。男女どちらか一方が得する社会は、いずれ損した側に得した側も引きずり込まれて行くのが世の常だ。

日本はサラリーマン社会だ。そのサラリーマン社会がかつての日本の村社会の暮らしと同じ暮らしを量産し続けていることに気づかなければ女性たちはもう気軽に子どもなんて産めない。

女性に対する年齢差別は小さな問題ではない。子育てや介護をあてにするのであれば、最もやってはいけないのが年齢差別だということを知って欲しい。


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