合唱コン
中学時代、クラスの団結力が試される、冬の一大イベントが合唱コンだった。
コーラス部としては妥協するわけにはいかず、
どうすればクラス合唱のクオリティを上げることが出来るか、という点に脳みその7割くらいを使っていた。
発声練習、表現方法、指揮の振り方、声の掛け方、練習頻度、etc。
とにかく完成度の高い曲を作り上げたいと気合を入れていた。
でも、皆さんご想像の通り、
こういうクラスイベントは、モチベーションのレンジが広すぎて、なかなかまとまらないものなのだ。
どうやってクラスのみんなのモチベーションの幅を狭くしながら引き上げていけるか、という点が、
合唱コンの勝敗を大きく分けるポイントだった。
特に、3年生になると、最優秀賞を獲ることが出来るかどうか、に命をかけていたので、本当に必死だった。
かなり早い段階から、ラジカセを借りてきて放課後練習しようと呼びかけた。
とにかく早めに始めなければ、最優秀賞が獲れない!!!
私は焦っていた。
そして迎えた練習初日、
放課後、教室に残っていたのは、私を含めて2人。
・・・2人でどうやって合唱すんねん、、、
途方に暮れてしまった。
ヤケクソになりながら、教室の窓から、グラウンドで部活をしているクラスメートを眺めた。
そこから、どうやって体制を立て直したのか、
全く記憶がないのだ。
でも、それ以降練習に来る人は徐々に増えていき、
コンクール直前期には、ほぼ全員が教室に残って、
今の部分もう一回やろう、だの、
最後はこういう振り付けをしよう、だの、
全員で曲作りをするクラスになっていた。
合唱コンの発表順が、トリになった時は、みんなで大喜びした。
時には練習の方向性でぶつかりながも、何度も話し合いながら練習を続けた。
そして、迎えた合唱コン本番。
我がクラスながら、本当に素晴らしい演奏をすることができ、最優秀賞をもらった。
おい、昔の私。
どうやってクラスのみんなをまとめたんだい??
今の私に教えてちょうだいよ。
自分の記憶力の悪さを本当に恨む。