文句
自分の家に、文句が多い子供だった。
小学生の頃は意識していなかったけれど、中学校に入って、自分が育った環境と違う人たちと接点を持つようになって、その子達が羨ましかったからだ。
以前、「隣の芝生」という記事でも、書いた通り。
なんでうちには、ナイフがないんだろう。
なんでうちは、ご飯食べている時にテレビを付けっぱなしなんだろう。
なんでうちは、玄米を炊いてくれないんだろう。
なんでうちは、こんなに狭いんだろう。
なんでうちは、スリッパを履かないんだろう。
なんでうちの両親は、英語が喋れないんだろう。
なんでうちは、海外旅行に行かないんだろう。
なんでうちは、お金持ちじゃないんだろう。
文句ばっかりだった。
他の家に生まれたら、とか、もっと違う暮らしをしていたら、とか、たくさん考えてしまった。
でも、私の家には、私の家にしかない良さが山ほどあるということに後々気がつくようになった。
比べていても、仕方がない。
隣の芝生は青いもんだ。
自分の人生の舵の切り方が分からなかった中学時代。
自分だけの人生を歩んでいる、今。
大人になるにつれて、自分の環境なんて、いくらでも変えられるということを知った。
両親に謝りたい。文句ばっかりでごめん。
今は、とびっきりの感謝を伝えたい。
育ててくれて、ありがとう。
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