「ま」というひらがな言葉
「ま」というひらがな言葉
日本語のひらがなを用いると「ま」という言葉は多様な意味をも含んでいる。
まーー 間、魔、真、磨、捲、交、等々。
私は逆にその多様さゆえにひらがな文字をよく用いる。漢字に直せば含む内容が限定されやすいからである。
変幻自在である「ひらがな」は率直な思いを伝うるに最も適した表現が出来る。
いろーー 色、井路、異路、意路、射慮、伊旅、医旅、等々。
このようにひらがな文字は類推可能な用い方で難解な事を簡単かつ複雑に表現できる。
*いろいろいろありていろにあらざりいろにありていろにあらぬいろなればいろいろありぬいろいろありぬいろなればいろにあらぬ、、
無論、読み手は大変読みにくいと思う。だが読み手の意識状態によっては左程難しいというものでもない。
一見難解と思えるのは読み手の意識状態の問題でもある。
これも或る種の間の取り方でもあり、読み手との交の間の関係でもある。
所謂、単なる既知の知識では解けぬように私は確信犯的な表現方法を意識的に用いている。
これも或る種の言葉の錬金術とも謂えよう。観えるものには鮮明に観えるからである。