1/18は、父の命日
今日は父の命日です。
2006年01月29日のSNS日記より、
15年前の日記を残しておこうと思う。
当時のSNSへのコメントに、その時は友人だった今の夫からのコメントも残っていた。嬉しい内容だったので、それも載せておこう
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平成18年1月18日 7:42am
お父さんが深く深く眠ってしまいました。。。
それは、テレビドラマの中に入り込んでいるような感覚だった。
7:00 すでに会社に向っていた電車の中で、下の弟から電話。
すぐに反対方向の電車に乗り換えた。
心臓がバクバクして涙も止まらない。
マフラーに顔をうずめながら、長い長い30分の電車の中。
電車を降りて走って病院へ・・・。
エレベーターを降りると下の弟が長椅子に座っていた。
一緒に病室へ向かう。
ベッドの周りにはお医者さん、看護婦さん、お母さん、上の弟が立っていて、その空気は本当に重かった。
心拍数の映るモニターは波線ではなく、まっすぐに流れていた。
私が揃うのを待っていてくれた。
お医者さんが目にちっちゃな懐中電灯をあてて、なんていう言葉を言っていたか覚えていないけど、ドラマで見たような光景。
私も弟たちも、目を真っ赤にして声を出さずに、お父さんの顔を触ったり、手を握ったりときれいな顔で眠るお父さんのそばを離れなかった。
お母さんは、泣くことなくボーっとしていた。
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【お父さんの言葉】
長生きが全てではなく いかに生きたかが大事
天命を待つというが 神のみぞ知る人生なら短くも長くも
1日1日充実した日になる様 神の手ではなく自分の力でつくり上げることが大事
お父さんの生き様、そしてお母さんとの暮らしを見て欲しい。1日1日楽しく暮らさせてください。
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半年前に、ガンが発見されたお父さんは、お母さんと共に出来るだけ長く生きること。
土地家屋調査士の資格を取り自分で仕事を始めてからの25年間の知識を同じ資格を取ろうと勉強している長男(私の弟)に受け継ぐこと。
残せるだけの貯金と、事務所の土地を残すことを人生の目的とし、執念で生きる決意をした。
だから、退院をした後は、入院を必要とされる新薬を試すことはせず、通院で行う抗がん剤を続けながら、お母さんと弟と仕事をするようになった。
この決断をしたお父さんは本当にかっこよかった。
新薬が100%の効果でないのであれば、その時間を自分の思うように生きたいと・・・。
自分の人生に悔いは残したくないと・・・。
そして、仕事を手伝いながら勉強をしていた弟は東京の試験会場では最年少で土地家屋調査士の資格を取った。
私もすごく嬉しかったし、誇りに思う出来事だったけど、きっと誰よりもお父さんは嬉しかったと思う。
11月末。食欲がなく熱もあったため、再入院。
それからの時間は本当に長くて、辛かった。
泣いてばかりいた。
仕事に集中出来ないもどかしさ。
かといって家族にも何も出来ない。
お母さんも元気がなくて、私に頼られると苦しくて。
ご飯の食べられないお父さん。歩けないお父さん。あまりしゃべらないお父さん。
そんなお父さんを見るだけで、考えるだけで泣いてしまっていた。
でも、12月の終わりくらいからは、自分に出来ること・やれることをひとつひとつやろうと思えるようになった。
休みの日は、お父さんも我が家に帰ってきていたから、私もどこにも行かずに家族と一緒に過ごしていた。
一緒のベッドで添い寝をしたし、髪も洗ってあげた。
時間になると、点滴を取り替えて、一緒の部屋で寝て、トイレにも付き添った。
何も出来なかった私だけど、ひとつひとつ・・・。
私が最後に会ったのは1月15日。
頭がものすごく痛くて、病院へ送りに行けなかったのは心残り。
そして、平成18年1月18日 7:42am
お父さんが深く深く眠ってしまいました。。。
我が家にまで来てくれた人。
電話をくれた人。
メールをくれた人。
お通夜に来てくれた人。
告別式に来てくれた人。
どこかで心配をしてくれた人。
みんなの気持ちがとても嬉しかったです。
メールの返事が今も出来てない友達もたくさんいて、ごめんなさい。
でも、私は今回の事で、たくさんの人に支えられて生きていること。
たくさんの愛の中で生きていること。
たくさんの思いやりの中で生きていることを実感できました。
これからもよろしくおねがいします。
「本当に本当に心からありがと。」
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当時は友人だった今の夫からのコメント
このコメントの2ヶ月後に付き合うことになった私たち
このやりとりをしているときには、付き合うなんて少しも思ってなかった。
今は、毎日支えてもらって、わたしのご飯を食べているね。
ありがとう。