長女体質

今日は自分のことについて書きたいと思う。
私は長女だ。
きょうだい構成としては、4つ下の弟が一人。
きょうだい構成って本当に人格形成に影響しているなとつくづく思う。
きょうだい構成の知らない人を見て、きょうだい構成を当てられるものだ。

そんなわけで、私は典型的長女。
親の育て方からして分かりやすい。
初めての子育てで、教科書通りに育てられた。
親が言っていたのは、私の時は哺乳瓶も念入りに消毒していたのに、弟の時は適当に洗っていたんだとか。
あとは、私には風邪をひくから絶対に髪を生乾きで寝かせなかったが、弟は自然乾燥など。
まあ、親がこのように育てれば、やはり長女の私は慎重に教科書通りの人生を歩んできたし、弟は楽観的にあまり考えず自由に人生を歩んできたわけである。

そして、やはり長女はコツコツは得意だがとにかく要領が悪い。親に試行錯誤して育てられてきたし、親も沢山分からないことがあるからこそ、前例がないので分からないことが分からないことがよくある。鈍臭いので要領の良い人からしたらイライラするだろう。でも、こちらとしては精一杯なのだ。
人の倍の努力をしないと成功しないことが多かった。勉強は不得意でなかったけど、とにかくガリ勉してある程度の結果が出せる。教師というものは、結果だけ出す生徒よりもコツコツ頑張る生徒を好む傾向にあるので、学生時代は生きやすかったなと今はふと思う。
社会人になると要領というものが必要になるもので、なんだか生きづらい。
とはいえ、会社では、ポンコツキャラだがなんだかんだお世話してくれる上司先輩のおかげでなんとかやってこれた。愛しきポンコツ長女。

ポンコツ長女には大きな欠点がある。
不器用は長所にもなるが、不器用すぎて自分一人で空回りしてしまう。
長女にも家庭によって違う立ち位置があると思う。
下に何人弟妹がいるのか。何歳離れているのか。
我が家庭においては、我慢我慢の長女であったと自分ながら思う。
4歳差の年の差は、小さい時は大きな差だ。
とはいえ、まだ親に甘えたい年頃で弟に親を奪われている。
明らかに小さい弟に対して、親は下の者ばかり注目するようになる。4歳差ならある程度一人でできることも多いから尚更だ。
喧嘩しても毎回譲っていたし、弟から暴力を受けても反抗できずに我慢していた。
親に話したいことがあっても、弟が話し始めたら譲る。弟は親にベタベタ甘えていても、毎回それを傍観していた。
決定的な記憶としては、遊園地に行った際に、父弟母の構図で手を繋ぎブラブラぶら下がったりしている3人の後ろを一人歩くみたいなこともよくあったな。
20年近く前の記憶が今も残っているということは、相当切ない思い出として残っているのだろう。

こんな風に我慢我慢で親に全く甘えてこなかったため、弟を羨んだりしたこともよくあっただろう。いまだに下はいいよな〜と思うことがある。
でも、弟を恨んでいるかといえばそんなことはない。
むしろ愛着というか、私にとって弟は守るべき存在なのだ。
小学生の時に友達と遊んでいて不審者に追いかけられたことがあった。その時に私は咄嗟に弟の名前を呼んでいたのだ。
今でも自分が犠牲になってでも弟を守らなきゃという、もはや母性本能?がある。
それを自己犠牲とは思わないほどに。
これは他の長女のみなさんもこんな風に思っているだろうか。 

これは弟がただの4歳下のきょうだいなだけでなく、小さい時に病弱で入退院を繰り返していたこともあるのかなと思う。
健康体な私とは違い病弱な弟はよく入院した。
その度、母は付き添いでしばらくいなかった。仕事の忙しい父は元々関わりが薄く(言い方ひどいけど)、普段母としかいなかった私にとってはよっぽど寂しかっただろうな。
祖父母の家に預けられたりもしたけど、生まれてからほぼ母とばかり過ごしてきたから、毎日毎日大変だった。泣かずに我慢していた。
この頃から長女体質が染み付いた。
辛い時に辛いと言わず、泣きたい時に泣かずに我慢する癖。大人からしたらいい子だと思われていたかもしれないけれど、今の私にも相当我慢していたことが分かる。
偉いね!強いね!ときっと言われていたんだろうな〜
心の中では毎日泣いていただろうに。

今でも、たくましいね!強いね!よくやってるね!◯◯さんなら大丈夫!みたいな言葉をよく投げかける。
表面上では、私は鉄人?なのである。
不器用ながらに何でもとりあえず耐える。
大丈夫じゃなくても大丈夫と言うし、嫌なことを嫌と言わない。
自分が飲み込んで場が収まるならオッケー!
自己犠牲とも思わない。
けれど、実際はそんな強くない。
人一倍傷つくし、我慢が重なると辛いし、人の見てないところではよく泣くし。
甘えられたら嬉しいのに、甘える側になると迷惑だから…と思ってしまう。
そうやって我慢を重ねて爆発する時が極たまにある。
爆発するともはやちゃんと人に迷惑かけてしまうので、ちゃんと思ったことは言おう。
自分のため、人のため。

そんな不器用な長女、私は大好きです。
いや、長女だけでなく、バランス感覚のいい中間子も、甘え上手な末っ子も、マイペースな一人っ子もみんな愛おしい。

我慢しないで泣けばいいよ!甘えていいよ!思ったこと言っていいよ!
誰も迷惑じゃないし、むしろ力になりたい。
一番自分が出来ていないけど、誰にも甘えてこなかったからこそ自分で甘やかしていこう。

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