舞台『怖い絵』感想※ネタバレあり
※2022年3月26日ふせったーにて投稿。投稿したTwitterアカウント削除によりこちらに投稿してます。
舞台の怖い絵。ラストが『復讐による○人』でも『法による裁き』でもなくて『自○』で終わるのが衝撃的だった……
もともと怖い絵シリーズも舞台そのものも好きなので、ちょっと観に行ってみようかなぁっていう軽い気持ちで行ってきました。そしたら、久しぶりの舞台の空気にまずテンションが爆上がり。このコロナ禍で舞台に行けなかったり、舞台公演そのものが無くなったりしてた中でやっと舞台を観られる嬉しさ。
ストーリーの冒頭で主人公が経営するレストランの異質さを理解しつつ漂う空気に狂気性を感じられて正に怖い絵の世界観だなぁと思っていたら、コメディ要素もしっかりあってめちゃくちゃ笑ってました(パンフレットにも書いてあったけど、観劇後は「知ってる〜~~」って言いたくなったよね笑)。
出てくる役も個性的なんだけど、それを演じてる役者さんが凄い。尾上さんの演じる絵田光のクセが強すぎる笑
「ねぇ、どうちて。ねぇ、どうちてなの」が、頭から離れない……笑
メインの事件である寺脇さん演じる火山の妻を誰がコロしたのか?は冒頭のくだりから佐藤さん演じる緑が犯人なんだろうなぁとは思ってて結末から言えばそうなんですが、明るく穏やかな人格が物語の進行と共に剥がれ落ちてサイコパスな一面が顔を出してくる感じも凄かったし、事件の真相に辿り着く前の比嘉さん演じる翼(火山の愛人)の「私がコロした」と自白?するシーンの狂気さに鳥肌が立った。いやもう、え、翼が犯人だったの?って思っちゃうくらい。翼も緑を守ろうとしたけど、緑の愛の歪み方……ストーリーの中でみるサイコパスはめちゃくちゃ好きなんですよねぇ。
死者の最後の見る景色を描くことにこだわる緑の幼い頃に描いた自画像が実は自画像ではなく母をコロした義理の父への復讐した際に義理の父の最期の景色だったって設定は本当にめちゃくちゃ好きだなぁと思いました。
緑の描いた絵の一つによって光の恋人を緑がコロしたことがわかるのですが、動機がわからなくて……(義理の父は復讐、翼の父と火山の妻は翼の為だと思うけど……)。光に気づいてほしかったからなのか?(「やっと気づいてくれましたね!」と言ってたし……)もっと強い理由があったのか?一回しか観てないのでそこがちょっと気になります(どこかで伏線あったのかな、これ)。
伏線といえばこの舞台のストーリー本当に秀逸で。伏線の回収の仕方が素晴らしかったです。綺麗に回収しつつ、え?ここもだったの!?っていう驚きもあって(冒頭の事件と復讐劇は緑の過去だったなんて……。その後の緑の自画像の絵が初見以上にゾクゾクした。正に怖い絵……)
崎山さん演じる鷹野もあのレストランで復讐したって言ってたけど、次回作があればそこのところもあったりするのでしょうか?あったらいいなぁ……。ああいう飄々としてるのに『どこまで知ってるの、この人!?』ってなるキャラにも個人的にめちゃくちゃ惹かれます。あ、アドリブパート?の鷹野もとっても輝いてましたね笑
話を戻しまして、光の恋人をコロした緑をコロさず警察に付き出す選択はまぁそうだよねっとなりましたが、最後に自○するなんて……。いや、可能性としては持っていたんですが、舞台で○人や自○を物語の最後に持ってくるのは今の風潮的にタブーなのかなって勝手に思ってたので意外に感じました。自○や○人の描写にそういった行為を促してしまうから駄目みたいな風潮にそれって過敏になりすぎでは?って私自身は思ってる人間なのでそれをあえてしてくれたことに『おっ!』ってなりましたね。
何度でも観たい舞台ですが、こういう舞台って円盤とかに残るものなのでしょうか?2.5次元の舞台はよく見かけるけど……ってなってて頭抱えています。本当に良い舞台でした。
2022.12.8追記
自分の感想を読み返しながら、(直接的な表現は伏せました!)円盤の販売情報が見つからなかったので、やっぱりその時の公演を大事にしないといけないなぁと思いました。金額やご時世的に厳しい時もあるかもしれませんが、舞台って公演ごとにちょっと違ったりしますし、行けるときになるべく行こうと思いました。今思い出してもまた観たい舞台だったので、再演か続編があれば良いなぁと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
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