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エプソムカップとアルボワ

 今週は競馬界でもワイン業界でもビッグニュースがありましたね。まず日本の種牡馬ディープインパクト産駒のStudy of ManがフランスのダービーことPrix de Jockey Clubを制覇。前日に行われた英ダービーでもディープインパクト産駒のサクソンウォーリアが一番人気に押されたことと合わせて、一般ニュースで取り上げられるほど盛り上がりました。

 それからフランスのオークションにてワイン落札価格の史上最高額が更新。1774年もののヴァンジョーヌ(黄ワイン)が一本1320万円で取引されたとか。競争馬が買える値段だなぁ。250年前に瓶詰めされたワインですが、まだちゃんと飲めるってんだから恐れ入る。

 というわけで今回のワインはフランス、それも1320万円で落札されたワインと同じ、ジュラ地方のものをやりたいなと思います。で、先週の安田記念の結果。

 一番人気の複勝というカッコ悪い馬券ですが、なんとか取れました! 他の人気馬が軒並み駄目だったので、この買い方は正解。今週のワイン予算は1280+1000=2280円です。よし、これなら買える。

アルボワ トゥルソー 2013
アンリ・メール社

 フランス、ジュラ地方のワインです。ジュラ地方はフランスとスイスの国境になるレマン湖に面したフランス最東部のエリア。先日南フランスのルーション地方をマイナー産地として紹介しましたが、ジュラはそれ以上のマイナー産地でしょう。ワインショップでもほとんど見かけることはありませんので、僕は取り寄せて買いました。AOCはアルボワ、使用しているブドウはトゥルソーです。

 いままでジュラのワインなんてほとんど知らなかったので、今回これを機にいろいろ調べました。その結果、書き留めておきたいことがたくさんできたので、今回はワイン紹介が非常に長くなります。超マニアックなジュラの赤ワインの話なので、興味の無い方は最後の馬券コーナーまで飛んでもぜんぜん結構です。でも日本語のワイン情報サイトにはあまり載ってない情報が多いと思うので、結構読む価値あるかもですよ。

 まずこのワインで使われているブドウ品種トゥルソーについて。ほとんどジュラでしか聞かない品種ですが、ポルトガルとスペインのガリシア地方で若干使われている品種のようです。この地域(アルボワ)の赤ワインはこの「トゥルソー」と「プールサール」と「ピノノワール」が主に使われるそうです。
 プールサールはこの地方独特の品種ですが、ピノノワールはブルゴーニュ地方でよく知られているおなじみのピノノワールと同じものです。ジュラ地方はフランス最東部の奥地というイメージがありますが、実はブルゴーニュ地方のすぐ隣なのです。というより、つい2年前の2016年にフランスの行政区分が改正された際に、それまでは別々の地域圏だった「ブルゴーニュ地域圏」とジュラを含む「フランシュ・コンテ地域圏」は統合されて「ブルゴーニュ・フランシュ・コンテ地域圏」になったそうです。

 味的には、一般にトゥルソーはピノノワールよりも少し穏やかな味わい。そしてプールサールよりは濃い目の味わいといった感じのようです。
 確かにこのワインもミネラル感や細かなタンニンがあって決してライトなワインではないのですが、色も薄く果実味は弱くてピノノワールとは全然違います。2013年ものなので5年ほど熟成されているわけですが、それにしても色が薄く感じられます。くすんだルビーレッド。でもとても美味しい。香りは木苺と湿った黒土を感じ、口に含むとまろやかな口当たり。厚みは無く、やっぱりちょっと薄い印象。薄いんだけど、ミネラル感があって、余韻が長くて、これは牛肉かチーズと合わせて飲みたい。牛肉のアスパラ巻きとか合いそうだなぁ。

 このワインを作るアンリ・メール社はジュラ最大のメーカーだと聞いていたので、もっと大量生産っぽさのある味かと思っていたのですが、全然そんなことはなくて、非常にデリケートでナチュラルな味わいのワインでした。もしやと思ってアンリ・メールのサイトを確認したら、使用するブドウの畑は全てリュット・レゾネを実践していて、さらに一部の畑ではビオディナミに準拠しているとか! 大手メーカーと言ってもジュラだもんなぁ。大手、でもないのか?

 ちなみにAOCアルボワは、フランスでAOC法が制定された1936年に、最初に指定を受けた5つアペラシオンのうちの1つだったということです。これもまったく知らなかった。ソムリエ協会の試験に出そうなネタだけど、まったく触れられてなかったはず。(ちなみに残りはシャトーヌフデュパプ、タヴェル、カシス、モンバジャックだそうです。意外なメンバーにびっくり)。

 というわけで今日はワインネタ全開でお送りしました。ジュラの話をしながら全くヴァンジョーヌに触れないというのは、例えていうならサンデーサイレンス産駒の話をしているのにディープインパクトに触れないようなもんですが、まぁきりがないので今日は赤ワインの話だけで切り上げます。ヴァンジョーヌについてはそのうち飲めたときにでも。ちなみに今日の記事はジュラワインの公式サイトアンリメールの公式サイト、あとウィキペディアを参考にしました。いずれのサイトにもジュラワインに合う料理のレシピなんかが出ているので、興味がある方はご覧ください(フランス語だけど)。

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 さて、今週の競馬は東京のG3エプソムカップ! 現在人気がばらけている感じですが、今週はいい穴馬を見つけたのでこれで勝負したいと思います。

 ◎ 14 バーディーイーグル
 ○  6 ハクサンルドルフ

 まずバーディーイーグル。8歳馬なんですが前走はサトノアーサーとハナ差の2着、さらに去年のエプソムカップで掲示板に残っています。これだけでも十分戦えそうなんですが、実はこの馬って2年前に芝転向していて、それまではダートで1600万までいってるんですよ。今日は雨になりそうなので、馬場が重くなってもちゃんと走ってくれそうなこの馬を本命にしたいと思います。斤量増がちょっと気にはなるんですが、3キロくらいどうってことない、でしょう。
 ハクサンルドルフは上がり3ハロンの時計が良く、4走前の甲斐路ステークスは完全な重馬場でしたがここでもメンバー最速の上がり時計で根性のある差し切り勝ちを見せています。馬場状態がどっちに転んでも勝負してくれそうな馬です。

 バーディーイーグルが1着で来たら大荒れだな~。来週から函館競馬がスタートですね。夏が来るな~。

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