足りない

作:フクダチナツ

君が好きだったあのバンド
新曲出したんだよ
君と私で読み漁った
あの小説、映画化されたんだよ

知ってた?

カレンダーを捲るたび
君が遠くなってく気がして
あの日で止まってる
私の気持ちもあの日のまま

でも、

時間って残酷なんだ
私だけ前に進むんだ
言い足りない、言い足りないよ
君に伝えた言葉だけじゃ

今なら、今なら言えるのに

君と交わした手紙
「頑張れ、大丈夫」
そんな言葉が笑ってた
君って本当に優しいから
自分より私のこと心配してたよね
いつかはそんなことも忘れちゃいそうで怖いや

記憶ってやけに脆くて
毎日思い出せないものが増えていく
聞き足りない、聴き足りないよ
君の言葉が足りない

もっと声を聞けばよかった
もっと会いに行けばよかった
そっと隣で支えたかった
君の夢を

時間って残酷だけど
記憶ってやけに脆いけど
私大丈夫、頑張るよ
だから、またいつかね

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去年の5月くらいに、私の所属する軽音サークルで作曲ブームが起こりました。先駆けはベースのてざわりさんで、てざわりさんの作った曲も歌わせてもらったりしました。(憂、って曲です)

コロナの影響で家にいる時間も増えて「弾き語りやりたいよな〜」という気持ちでこの時期にアコギを買いました。
いろんな曲をカバーして少しずつコードも覚えてきたし、どうせならこのブームに乗ってしまおう!!!と思って作ったのが「足りない」という曲です。


この曲は、すごくすごく大切だった男の子に書いた曲です。曲を作るならまず彼にと決めていました。


歌に書いてあることが私の彼への想いの全てです。これ以上たくさん語ろうとしても上手く伝わらないような気がするので自分の心に留めておこうと思います。

「僕の好きな言葉は言葉だよ、言葉があるからこうやって想いが伝えられるんだよ」と手紙に書いていた彼のように、私も言葉を愛していきたいし、大切に選んで曲を作っていきたいなと思っています。


大丈夫、頑張って生きるよ。
だから、またいつか会おうね。

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