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プロ自炊家abeの日常
『ただの学生が自炊家になった理由』
このレポートは食能機関【UMAR VEL】メンバーのプロ自炊家abeに関するものである。機関構成員の観察報告をもとに記載する。
新生活を始める時、人は「自炊するのが楽しみ」と必ず言う。その発言をした者の中で自炊を続けられた者だけが自炊家としての称号を与えられる。
abeはよくいる学生だ。幼い頃から母親の手伝い程度でしか料理には触れていない。だが、やたら食に対するこだわりが強く、母親からはいちいちうるさいと怒られることもしばしば。
大学進学と同時に、abeは上京し兄と二人暮らしを開始する。abeは「自炊をするのが楽しみ」と心を躍らせながら新生活を開始した。
「大学2年生の時にバックパッカーをしたい!そのためには資金が必要だ。」と思い節約生活を開始した。彼はとにかく安くかつおいし料理を自炊し続けた。
abeは旅を終え、厳しい節約生活から解放された。しかし、自炊家として目覚めていた。外食するより自炊の方が満たされる、自分のご飯が食したいと感じるようになってしまった。
abeは、大学4年生の夏に料理を振る舞う機会を得た。abeの何気なく作った料理が好評で、abeはそれがとても嬉しかったようだ。辛く苦しい自炊生活が、習慣になり趣味になり、人を喜ばせることのできるツールになっていたのだ。
「もっと沢山の人を笑顔にしたい」笑顔の総量を増やすためにプロ自炊家として料理を振舞っている。
プロ自炊家とはなんだ?と思う人は絶対いるだろう。abeはただの学生だ。実力もまだ伴っていない。
ここでの「プロ」とは、「より美味しいものを作る」という追求する姿勢なのではないだろか。
abeは「もっと沢山の人を笑顔にしたい」というビジョンを持っている。abeだけでは限界がある。abeは謎の男に誘われて食能機関【UMAR VEL】の一員になった。
【UMAR VEL】は、「提供する場がない!と困る食能を持つ人」と「美味しいものを食べたい!」という人をつなぐ食のプラットフォームである。
彼は一体何者なのか。それは未だ見えてこない。【UMAR VEL】を通して、彼はどんな仲間に出会い、どう成長していくのか。今後も目が離せない。
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