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編集部員の備忘録(ケンタッキーダービーの有力馬について)

お世話になっております。UMAJIN編集部員の平石です。

昨年のクラウンプライドに引き続き、今年のケンタッキーダービーにも日本馬が挑戦予定。UAEダービーを日本馬が上位独占したこともあって、例年以上に日本馬に注目が集まりそうです。

ということで、日本馬のライバルになりそうな現地の有力馬を下調べしてみました。馬券発売もあるかもしれないので、予習がてらということで。

■フォルテ/Forte

【厩舎】T.プレッチャー
【実績】フロリダダービー(GI)、BCジュヴェナイル(GI)、ブリーダーズフューチュリティ(GI)、ホープフルS(GI)

“ロードトゥケンタッキーダービー”のポイントランキングでも堂々のトップに立っているのがこのフォルテ。昨年の全米2歳王者でもあり、まさしく主役候補の筆頭といった感じです。

逃げなくてもレースができるのがこの馬の強み。相手の出方をうかがいつつレースができるセンスの良さは昨年のケンタッキーダービーで1番人気に支持されたエピセンターと近いものがあるように思います。

直近のフロリダダービー(※東海岸の最有力プレップレース)では、4コーナーで2番人気メイジに出し抜け的にマクられたものの慌てず騒がず直線は大外へ。ラストでキッチリ差し切って役者の違いを見せつけました。このレースぶりはかなりインパクト大でした。あれ、普通だったらメイジがそのままゴールに流れ込むパターンだと思うんですけどね。

ということで恐らくはこの馬が本番でも1番人気になると思います。日本馬のライバル候補筆頭ですね。

■プラクティカルムーヴ/Practical Move

【厩舎】T.ヤクティーン
【実績】サンタアニタダービー(GI)、サンフェリペS(GII)、ロスアラミトスフューチュリティ(GII)

西海岸における重要なプレップであるサンタアニタダービーを制したのがこの馬。大井所属馬・マンダリンヒーローの偉業に立ちはだかったことで一躍日本のファンにも知られる存在になりました。

現在重賞3連勝中。この3連勝はいずれもインの好位を取って、4コーナーで内を捌いて抜け出すという味な内容です。多頭数のケンタッキーダービーにおいて、砂を被ってもインを捌けるというのは結構な強みになるような。

今年のケンタッキーダービーの有力馬はフォルテもそうですが、レースに幅があるのが特徴なのかもしれません。

■エンジェルオブエンパイア/Angel of Empire

【厩舎】B.コックス
【実績】アーカンソーダービー(GI)、リズンスターS(GII)

有力な前哨戦のひとつであるアーカンソーダービーを制したのがエンジェルオブエンパイア。リズンスターSに続き重賞2勝目となりました。

アーカンソーダービーもリズンスターSもレースのパターンとしては同じで、中団待機からの外マクリ。長くいい脚を使える点に持ち味があるよう。

KYダービーのような多頭数のレースで捌き切れるかという点と勝負どころで砂を被る形になった時がどうかという点は少々気になるところ。このあたりは引き続き検証が必要な気がします。

■タピットトライス/Tapit Trice

【厩舎】T.プレッチャー
【実績】ブルーグラスS(GI)、タンパベイダービー(GIII)

ブルーグラスSを制したのがこのタピットトライス。この勝利を含めて4連勝でケンタッキーダービーに向かうこととなりました。

名前のとおりのタピット産駒ですし、エーピーインディ系が強いブルーグラスSを制したのは納得の結果。レースもスタートで出遅れ→気合いをつけて中団外へ→勝負どころで外をグルッとマクる→2着馬とのマッチレースで勝利といういかにもタピット感のある内容でした。

ちなみにこのブルーグラスSのスタートでも現地では「めっちゃ出脚改善してるやん!」となっているよう。

「ホンマかいな?」と思ってタンパベイダービーのレースを見てみたら、スタート直後から吸い込まれるように最後方のポジションになっていました。スタートしてから位置取り合戦になりやすいアメリカ競馬にあってここまで出脚の鈍い馬も珍しい気が。その分現地でも注目の存在になっているようです。あれだな、ゴールドシップみたいなもんだな。

個人的にはタピット産駒ということもあってケンタッキーダービーよりベルモントSでより買いたいようなイメージです。レースぶりからは距離が長いほど良さが出そうな気がするので。

■キングズバーンズ/Kingsbarns

【厩舎】T.プレッチャー
【実績】ルイジアナダービー(GII)

2021年にそれまでの1800mから1900mへと100m延長になったルイジアナダービー。「たかが100mで何が変わるんだろう」と思っていたら、その2021年以降、ケンタッキーダービー好走馬がポコポコ出てくる結果となり、急に本番へ繋がる重賞へと様変わりしました。

そのルイジアナダービーを制したのがこのキングズバーンズ。加藤征厩舎のジャスタウェイ産駒……、ではなくT.プレッチャー厩舎のアンクルモー産駒で、おばにはアメリカンオークスを制したゴジップガールがいる血統。ということで、ジェネラルゴジップやチャックネイトが近親にあたります。

ルイジアナダービーではマイペースで逃げて後続に3馬身差をつけるという内容でした。スロー気味の逃げだったので本番ではハナを切れるかどうかがポイントでしょう。また、砂を被る競馬になったときの対応もポイントになりそうです。

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