【週末回顧録】このまま負けてなるものか!(7月2日・3日)
お世話になっております。UMAJIN編集部員の平石です。
「未来の馬券の的中は振り返りから!」ということで、先週末の競馬を振り返っていくこの企画。
「鉄は熱いうちに打て」とも言いますしね。記憶が鮮明なうちに、未来の自分のためしっかり復習しておきましょう。
日曜函館10R・竜飛崎特別では、以前このコーナーで取り上げたブラッティーキッドが勝利。向こう正面では四方を囲まれ、どう考えても厳しそうな隊列だったのですが、地力だけで何とかしてしまいました。さすが良馬場1分44秒0はダテじゃなかった。
それではさっそく重賞から振り返っていきましょう。
<ラジオNIKKEI賞>
勝ち馬:フェーングロッテン 勝ちタイム1分46秒7(良)
開幕週とあってイン有利のコンディションで行われた今年のラジオNIKKEI賞。勝ったフェーングロッテンはインの好位で脚を溜め、直線では最内を強襲する形で勝利しました。
兄のピクシーナイトもそうでしたが、この兄弟はインを捌けるのが強みですね。シンコウエンジェル一族は揉まれ弱いというのが平石のイメージなので少々ギャップがあります。クィーンズバーン以降のアップデートが出来ていない……。これは要修正。
2着のショウナンマグマは前半5F58秒8と締まった流れでレースを引っ張りました。気性的にエキセントリックなところがあるので、現状はこの形がベストなのでしょう。単騎で行けるメンバーなら常にマークが必要になりそうです。一方で逃げられないとモロいので、今後もメンバーに左右される部分はありそうですが。
3着サトノヘリオスは最内枠を活かした競馬。小回り向きのアイドリームドアドリーム牝系らしい、良い意味で“セコい”立ち回りでした。岩田望騎手がうまく乗った印象。また締まった流れになったのもこの馬向きだったように思います。
一方でもったいなかったのが、ボーンディスウェイとベジャールの競馬ぶり。さすがにこのペース・馬場で強気に外を回したらラスト失速するわなという感じ。それだけ自信があったのかもしれませんが、少々アバウトな騎乗にも見えました。
大外枠からの発走になったゴーゴーユタカは内に潜り込むタイミングがなく、こちらも終始外々を追走する競馬になりました。距離自体は問題ないと思うので、次走以降で巻き返しに期待したいと思います。
余談ですが、ショウナンマグマが直線に向いた瞬間でレースリプレイを止めると、イン前の2頭分×2頭分のボックスにいた馬がキレイに上位4頭を占めていることが分かるのでお試しあれ。このボックスから外れた馬はそれぞれサルベージの余地があるように思います。
<CBC賞>
勝ち馬:テイエムスパーダ 勝ちタイム1分5秒8(良)
今村騎手騎乗のテイエムスパーダが3馬身半差でブッチギリの優勝。1分5秒8の日本レコードをマークしました。前半3Fが31秒7というのを見た時点で思わず吹き出してしまったのですが、最後まで持たせてしまうのですからいやはや恐れ入りました。レースラップは11秒4→10秒0→10秒4→10秒9→11秒1→12秒0。10秒台3連発で逃げられてしまうと、後続にはどうしようもありませんでした。
ちなみに平石的には、このCBC賞より日曜小倉最終での騎乗の方に感銘を受けました。1角の進入で外にぶっ飛んでいきそうに思わせておいて、1-2角中間で内が空いているのを見てサッとインに誘導。
勝負どころでも慌てず内から押し上げて勝負圏内に取りつくと、前の馬の様子を見たうえで、直線は最内に進路を選択。ケチのつけようがありません。お見事なり。
話をCBC賞に戻すと、極限のスピード勝負になったことで斤量差が活きたのは事実でしょう。例えばスプリンターズSでテイエムスパーダが勝負になるかと言われると何とも言えませんが、スピードの活きる平坦高速馬場なら常に評価をしたい1頭です。
ここまで締まった(※この形容詞が正しいのかどうかは自信がない)ペースになると、外を回す=アウトという展開になりがち。実際にCBC賞で上位に来た馬はいずれも内を距離ロスなく立ち回った馬ばかりです。タイセイビジョンは川田騎手がパーフェクトに乗りました。
ということでCBC賞からのピックは以下の2頭。
・スマートリアン(4着)
距離短縮ということもあり、後方待機になることは予想できたのですが、4角で大外をブン回す競馬。さすがにロスが大き過ぎた……。フラットな馬場なら1200mでも全然やれると思います。
・タマモティータイム(8着)
問.7枠14番からスタートしたタマモティータイムさんは3角への進入段階で中団馬群の外めを追走しています。この時「3角8番手→4角4番手」の通過順を実現するためにタマモティータイムさんが取り得る進路取りはどのようなものか答えなさい。
答.外ぶん回し
この馬場状態・時計でアレはさすがに強気過ぎた印象です。高速馬場適性はすこぶる高そうなので、そんな馬場で自己条件ならアッサリ勝ちそう。
<その他のレースで気になった馬>
土曜福島9R 2着グランシエロ
今回のレースを見る限り小回りは向いてなさそうですね。そのうえ勝負どころでは大外をぶん回したことによるロスも。でも小脚は使えないからあのレースしかなかったという話でもあり。次は新潟外回りでどうでしょう。
土曜福島11R 1着サトノファビュラス
イン差しできる馬場なら常に買わないとダメですね。このレースを見て再確認しました。昇級しても内枠に入った時などは要チェックかと。
土曜福島12R 1着レッドラパルマ、2着ミストルティン
勝ちタイムは1分45秒6(良)は2勝クラス相当の時計。勝ち馬レッドラパルマは昇級でも福島・中山なら要注目かと。
2着のミストルティンも次走で福島ダ1700mに使ってくるようならまず間違いなく走ってくると思います。
土曜小倉9R 5着シュライエン、7着ダノンカオス
シュライエンは母父Monsunから揉まれ弱い気性、馬群を割れない気性を受け継いだよう。今回はインの好位から捌こうとしましたが、馬が戸惑っているうちにゴールを迎えた感じ。外枠替わりでどうでしょう。
ダノンカオスは8枠11番から枠なりに外を回す競馬。馬場バイアスと逆行する形の競馬になりました。それでもマクったときの脚には見どころがありましたし、次走はヒモくらいで狙ってみたい印象です。
日曜福島9R 10着ロードオブザチェコ
出遅れてハナを切れずに何もなく。鎌ヶ谷特別でハイペースを逃げて1秒も負けていない内容から、現級なら通用すると思うのですが。もう1回だけ追いかけたい。
日曜福島10R 7着ショウナンマッハ
前半3F33秒0を外番手で追走してつきバテ。現状はハナに行った方が良さが出るタイプに見えます。内枠替わりで。
日曜小倉5R 2着トーホウガレオン
初戦ということもあり追走でフワフワするシーンあり。またイン前有利の馬場で4角で大外を回さざるを得ない形になったのは痛かった。終いの脚は良かったので、後はレース慣れしてくれば。
日曜函館1R 4着メイショウギシオー
福島・小倉と異なり、函館は降雨の影響もあってか外の方が強い馬場でした。そんな中、メイショウギシオーは直線で最内を選択。その分だけ伸び切れなったように見えました。次走人気を落とすようなら狙ってみたい1頭です。
日曜函館11R 5着モンブランテソーロ
ワールドリバイバルの斜行のあおりを受けてラスト数完歩追えず。といっても外の2頭には脚色では負けていたので、馬券になったかどうかと聞かれると怪しいところはありますが。今回は1年の休養明けだったので、次は変わってきそうな気がします。
<その他雑感>
☆ダノンバラード産駒に熱視線!?
Twitterでも触れたように、2歳のダノンバラード産駒がとんでもなく走っています。【2-1-4-4】で複勝率63.6%、単勝回収率294%、複勝回収率517%というのは驚愕。これから数字は落ち着いていくはずですが、それでももうしばらくは追いかけてみたいと思います。
☆ザファクターの短縮が面白い!
こちらもTwitterネタ。土曜小倉12Rで2着だったサエールフェイスや日曜福島3Rを制したニシノラーナなど、距離短縮のザファクター産駒が良く走った週末でした。考えてみれば、ラジオNIKKEI賞のショウナンマグマも2000m→1800mの距離短縮でした。
短縮、延長の別でザファクター産駒の成績を比較すると以下の通りに。
距離延長【7-5-5-98】
勝率6.1%、連対率10.4%、複勝率14.8%
同距離 【14-15-15-133】
勝率7.9%、連対率16.4%、複勝率24.9%
距離短縮【13-12-10-70】
勝率12.4%、連対率23.8%、複勝率33.3%
距離短縮との相性が良いことが一目瞭然。ちなみに距離短縮の場合だけ単勝回収率、複勝回収率のいずれも100%を超えてきます。
もう少し条件を絞ればさらに狙いどころも見えてくるはずで、それについては現在調査中ではありますが、ひとまずザファクター産駒が距離短縮で出てきた場合は、目をつぶって積極的に狙っていきたいと思います。
<こちらも要チェック!>
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☆競馬サロン:https://uma-jin.net/new/salon/salon_top
☆最終レース地引き網大作戦(金・土更新):
https://uma-jin.net/new/salon/salon_list/0/102
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