58歳、思いつきで1人旅してみたPart2 (大分編完結!)
「あれから1年半!ついに(やっと?)大分編!!」
58歳、思いつきで1人旅してみたPart1
Part1から1年以上放置して、さすがに皆さんもお忘れでしょう。
58歳、思いつきの1人旅がもうすぐ60歳を迎えそうで慌てて完結編です。
なぜに、1年半も放置してたのに、突然、書く気になったかというと…
さて、
2023.2.18 7:20
高校の修学旅行以来のさんふらわあ。瀬戸内航路で揺れることもなく、快適に眠りつつも、朝6時前に起床。ぼーっと過ごしながら、到着を待ちます。大分は曇り空で、甲板は風があって肌寒い感じ。
大分港には定刻7:20に無事到着。
フェリー降り場を出た所にはなんにもなかったので、前に止まっていた連絡バスでとりあえず大分駅へ。7:35発~7:50大分駅着、170円。
初めての大分駅周辺は中々の大都会。インフォメーションセンターが8時半からだったので、とりあえずJRで別府まで移動することに。3駅280円。
切符を買って初めてのホームに立ち、JR九州の車両に乗ります。
車窓の景色を眺めていると、なかなか遠くに来たなあと実感沸きます。
「ピンチ(1) サイフがない…汗 」
大分の地形が頭に入っていないので、どこをどう走っているか全く不明。
大分駅を出ると、右手に海が見えます。向こうの方にさんふらわあが泊ってるし、戻ってる?
そもそもこの海は地図だとどこの海岸だろう?
フェリーが到着した所からは、目の前のバスに乗って大分駅に向かうしか選択肢なかったし、この後の移動手段の手がかりは、フェリーのチケットについていた「亀の井バス」。
亀の井バス乗り放題チケットを使えるところを目指さねばならないのですが、せめて昨日中にフェリーの中で聞いておけばよかったなあと反省。
10分ほどで別府に到着。
ここは少し作戦を立てようと、駅のインフォメーションセンターでバス地図やパンフを仕入れてから、駅ナカのカフェでコーヒーとトーストのモーニング。400円。
観光案内所が開いたので、地図で駅から回れる見どころを教えてもらい、別府駅市場を通って、砂湯がある竹瓦温泉へ。
で、自販機でお風呂のチケット買おうと思ったら、財布がない!
ポケットにも、リュックにも、どこにもない…
大分に着いていきなり財布なくすなんて……
最後に財布を出したのは、駅でモーニングを食べたとき。慌てて、駅カフェに電話して聞いてみると、財布の忘れ物預かってるとのこと。
大慌てで、再び駅に戻り、すみません、、、とお財布を受け取ってほっと一息。
ゆったり旅のつもりが、汗だくのスタートになりました。
(この財布なくしたくだり、一人旅だったからまだよかったものの、家族一緒だったらと思うとぞっとします、汗)
気を取り直し、再び別府駅からスタート。
「気を取り直し、湯布院へ」
9:30
ターミナルにちょうど湯布院直行の亀の井バスが来たので、とりあえず乗ります。
結構な混み具合で、車内はほぼ外国人。
直行バスなので、途中あまり止まることもなく、別府の町を抜けると、荒涼とした山道をくねくねと上っていきます。
(湯布院ってこんな山の中なの?) と思いながら、パノラミックな山道を越えると40分ほどで無事、湯布院に到着。
湯布院の第一印象は、軽井沢風?
おしゃれな駅舎の2Fはコワーキングスペースになっていて、旅行ガイドで適当な日帰り温泉とお昼ごはんを探したのだけど、あんまりよさげなところがない?
ツーリスティックなところは興味ないのだけど、湯布院ってどこもめっちゃ観光客向け。
それでも、山道を越えせっかく湯布院まで来たのだから足跡残さねばと、金鱗湖に向かって観光客の波に乗って歩きます。
観光客向けのお店が並ぶ中、少し道を外れて共同浴場の乙丸温泉へ。
古いひなびた雰囲気の建物で、観光客もおらず、おじいさんが2人ゆっくり体洗ってました。
大分に来てやっと初温泉、ゆったり温まれてよかったです。200円。
さっぱりして、さらに道を進むとすごい人です。ス×ーピーやトト□のお店とか、中国からのお客さんもたくさん。川のところで山と写真撮ってたりするけど、正直、川きちゃない。
金鱗湖まで来たけど、特段見どころもなく、目についた十割そばのお店でお昼ごはん。
適度に古い感じのお店で、1,000円のおそばを頂く。2種類の岩塩もあって、なかなか美味しかったです。
お風呂も入り、お昼も食べ、すっかり満足して駅に戻ります。
今回は、行先も告げないシークレット旅行なので、家族はどうぜ近場ウロウロしてるだろうと思っているところに、さりげないお土産渡して、「え、えええーーっ!大分まで行ってたのー?!」というサプライズを引き出すのもよき、と思い、あえて観光客向けのお土産物屋さんで、いかにもな、湯布院ようかんをゲット。
さらにお弁当屋さんで売っていた、芋天ととり天が美味しそうだったので帰りのおやつに購入。520円。
いも天甘くておいしー。
駅前のバス停に着いたらちょうど12:25発のバスが出るところだったので飛び乗ります。
「別府で地獄巡らず、温泉三昧」
帰りは座れたので、少しウトウト。
次の行先も決まっていなかったし、みんなが降りるので、海地獄バス停で下車。
有名な別府地獄めぐり。
なんですが、入場料2,000円ということで今回はパス。
無料の足湯でひと休み ε-(´∀`*)ホッ
少し歩いて鉄輪地区へ。
ここは地域の人が入る共同浴場が結構あって、趣きもあってめちゃくちゃ安い。
渋の湯 100円。 渋い!
足蒸し湯 無料。 ホカホカ!
鉄輪むし湯 700円。
ここがまたよかったです。
薬草をむしろのように敷いた上に寝ころび、下から蒸気で蒸すサウナみたいなところで、窯の中に最大4人入って蒸されます。汗がじわーっと出て、体の中から温まって気持ちいい。
8分で浴衣がぐっしょり、お風呂で汗を流してサッパリ。
いやー、さすが温泉県です。鉄輪地区で温泉を巡って、散歩コース超おススメです。
坂の途中で猫もまったり。猫のいる景色もまたよし。
コワーキングスペースがあったので、少しお話を伺いました。
福島から2年前に移住、半行政で運営とのこと。
「ピンチ(2) フェリー乗り場を間違えた」
さらに温泉の湯気の吹き出す路地をウロウロ。
近くのブックカフェを覗いたり、果物屋さんでようせいにお土産のみかんを買ったり。
ゆっくり鉄輪を堪能して、予め調べていたバスの時間が近づいてきたので、バス停に向かったら、乗るつもりのバスは降車だけで乗れないことが判明。
ターミナルの案内所に戻って聞いたら、循環バスで行けますということで、4:19のバスに乗り、フェリー乗り場に向かいます。
フェリー乗り場の近くでごはん食べようかな、などと考えつつ、フェリー乗り場前のバス停に到着。
まだフェリーの出航までは結構時間あったのだけど、船の姿も見えないし、チケット売り場もまだ開いていない様子で建物の中は閑散としてます。
なんだかちょっと様子がおかしい?と思って、案内の人に聞いてみると、ここは大阪行きのさんふらわあ乗り場だと!神戸行きさんふらわあの乗り場は全然別の場所らしい。
バスの路線図で、さんふらわあ乗り場のバス停があったので、勝手にそこだと思い込み、やってしまいました(汗)
係の人に神戸行きさんふらわあの乗り場を教えてもらい、ターミナルを出て今度は別府駅行のバスを待ちます。
フェリーの時間まで余裕がある予定だったのに、結構やばそうです。
今度は間違えないように、係の人に書いてもらったメモを頼りに、別府行きの循環バスで別府駅へ。
別府駅でお弁当を買ってから、JRで大分駅の一つ手前の西大分駅に向かいます。
フェリーセンターの人によると、神戸行のフェリー乗り場は、大分駅からバスで行かなくても、西大分駅から歩いた方が近いそう。
初めて降りる駅だけど、とりあえず海の方に向かって行けば間違いなさそう。
大都会だった大分駅と違い、西大分駅は無人。
改札を出て、海の方に向かって10分、海が見えてきました。
なんとか間に合いそうと、コンビニでビールもゲットして、海沿いの道を進みます。
湾岸はきれいに公園が整備されていて、おしゃれな倉庫街が夕暮れに映えていい雰囲気です。
今度はちゃんとさんふらわあの大きな船体がとまっているのが見えて一安心。
無事、18時にフェリー乗り場に到着し、乗船完了。
「旅の終わり。さんふらわあと修学旅行の思い出②」
帰りも行きと同じツーリストクラス。別府駅で買ったお弁当と、湯布院で買ったとり天、芋天とビールで晩ごはん。
さんふらわあのお土産を見たりして、あとはゆっくり、9時に就寝。そのまま朝まで爆睡。
そして旅の最終日。
5時に目が覚めます。昨日はお風呂に行かなかったので朝風呂に。
まだ外は真っ暗、同室の皆さんもまだ寝てるみたいなので、静かに、静かに。
それでもお風呂に行くと、5時半でも混んでます。
朝湯でさっぱりして、髪も乾かし、朝食を待ちます。
6:00
レストランで朝食バイキング。
シェフがオムレツ作ってくれるような豪華なバイキングじゃないけど、まあ普通の和洋食バイキング。
バイキングってその人のクセが出ますよね。
頭の薄い小太りのおじさんがヘルシーなサラダ山盛りとか、カレーがあったらお腹満ちてるのに、最後は絶対カレー食べてしまうとか。おかずはちょっと味濃いめ。ふりかけや鮭、のりの佃煮とかごはんのお供も充実。食後は、コーヒーを持ってデッキに。
日の出は6:41予定。
薄曇りで少し肌寒いお天気。水平線まで雲が灰色に包んで、靄の中に橋が浮かびます。
橋も過ぎて誰もいなくなった船のデッキのベンチで一人。
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40年前、高校の修学旅行で九州に行ったときも、帰りのさんふらわあでデッキで2人外の風に当たっていました。
そのときも最終日ということで、前日の夜はみんな遅くまで部屋で盛り上がり、朝は静かだったのだけど、親友のF君が外の景色見に行こうと、2人で抜け出してデッキに出たのです。
人のいない静かなデッキで2人、並んで近づいてきた神戸の町の方を眺めていました。
九州の旅も終わりが近づき、ようやく帰ってきたなあと思い、ふっと横を見ると
F君が近づく神戸の灯を見ながら泣いていて、「帰ってきたね…」とぽつり。
なんだかロマンチックでもあるんですが、修学旅行帰りの男子高校生2人です。
神戸の景色見て泣いてるF君にちょっとびっくりしました。
と、そこで彼の肩をぐっと抱き寄せたりもせず、ただ感受性の高い彼の感性に感心しました。
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神戸到着まで30分。
最後にもう一度、甲板に出て見ました。もう神戸の町はすぐそこだけど、真っ白な靄の中。
でも静かで気持ちのいい朝です。
この旅もこの瞬間のためにあったような気がします。