地毛を、迎えにいくことにしました 『からまる毎日のほぐし方』
30歳をすぎ、じわじわと、着実に、若さが遠のいている。
食べた分ちゃんと脂肪になるし、寝ないで遊びまくるみたいな無茶なこともできなくなった。
そんな34歳の秋、Voicyでお世話になっているパーソナリティさんの一人である尾石 晴さんの新著を読んで、これからやってくる「白髪」を意識するようになった。
40歳の晴さんは、私にとっては人生の先を行く先輩だ。本著では、晴さんの手触り感のある暮らしのエピソードが記されている。
個人的にどこかミステリアスな印象のある「晴さん」が、立体的に感じられる一冊だった。(個人的に、パートナーのお話などは知らないことも多く、そうだったのか!と驚きがありました)
その中の「鏡の中の自分にからまる」という、ヘアスタイルにまつわるエッセイが心に留まる。
晴さんがリタッチカラーの周期について話しているのだが、発信者の白髪事情(大げさ?)ってなかなか知らない。
若々しく素敵な晴さんだけど、当たり前だけど白髪染めをしている。そりゃそうなんだけど、素朴にビックリしてしまう。
そして近い将来、私にも白髪染めをする日が来るという、これまた当たり前のことにも軽めのショックを受けた。
「ああ、そっか!私にも白髪って生えてくるんだ!」
この染めた髪も、いつか白髪染めになるのかァ〜と思うと、もしかしたら、地毛でいられる日も数年なのでは?と気づく。
それならば。
しばらく髪を染めずに地毛で過ごしてみるのも、思い出づくりになるのかな。なんて思って、髪の明るい部分を暗い色に染めてみるのだった。
暗くなった髪を触りながら、どんなふうな年の重ね方をするのだろう。未来の自分を想像する。
皺とかシミとか白髪とか、「老い」と括られるものに変に抗わずに生きていきたいと思っている。
けど、実際"それ"が訪れたときに、私はどんなことを感じるんだろう。
困ったな。どうしようかな。とからまってしまったときに、晴さんの本を読んで、自分なりの乗り越え方を見つけたいなと思う。
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