A#8 アメリカでビザなし就活し、オファーに近いニアミス案件と、傾向と対策【後半】
日本の賃金もそこまで上がらず、諸外国と対比しどんどん貧乏になっていくなか、海外で出稼ぎや育児を考えている方は多いのではないでしょうか?これからはそう考える方の背中を押し、具体的な方法について記事を増やしていく予定ですので、「日本を飛び出したい!」という方はご興味があればフォローしてください。
前半の記事では日系企業2社で、どのような理由でオファーや就業に繋がらなかったかを紹介しました。
後半ではもう2社(一つはアメリカの現地企業)のケースを紹介し、もう少し考察を書き加えたいと思います。これを読むことで、どのようなお仕事がアメリカで見つかりそうで、どのように自分をアメリカでの事業に売り込めば良いのかのイメージを掴んでいただけますと幸いです。
後半も無料にしますので、もしお読みになり、この記事に「スキ❤️」をいただけますと大変嬉しいです。
ケース3: 日系医薬品企業の経営企画マネージャー職
ソース:ネット上の求人掲載
この企業も日本では処方医薬品とOTC医薬品両方で著名な企業です。アメリカでも数100人規模の従業員数の中堅企業です。
この会社は多くのポジションを現地採用していますが、経営企画部に日本の本社と経理や財務状態の把握と報告のため、日本語が話せる人を募集していました。
そちらのポジションは私自身がコーポレートファイナンス経験が足りなかったのでご縁がなかったのですが、その後LinkedInという、英語圏でメジャーなビジネスSNSで同企業の現地採用のポジションを複数応募し、そのひとつに面接の日程調整依頼をいただきました。
一次面接を担当されたのは現地のアメリカ人のかなりベテランの人事部の方でした。そのポジションに対してどのような関連のある経験があるか、普通の面接が進みましたが、その中でその企業が日本ではトップクラスの医薬品企業で、ワークライフバランスも素晴らしいか伝えてくださいました。アメリカ人には馴染みのない会社であるため、無名でもいかに素晴らしいかを説明することが習慣になっているのでしょうか。
感触は良く、次に進めてくださる意図はあったようです。日系企業なら医薬品業でも理論上Eビザを出すことは可能なため、その制度がある事と、Eビザの発行を検討してもらえないかお願いしました。
過去の自分の経験とのフィットも良かったのですが、結果としてビザは日本に在籍している駐在員しか発行できないとの事で、お見送りとなりました。
傾向:自分の経験や知識が活かせる企業やポジションでもビザが出せるかどうかはその企業のビザ発行に対するポリシーがある。企業の事業規模や既存のローカル採用の従業員数、既存のEビザ発行件数を鑑み、今後日本から駐在員が送れなくなることを嫌う。その職種が現地人でもできる仕事か検討し、結果職種に対するフィットはあってもビザがネックになることはある。
対策:どの企業がビザ発給に対してオープンであるかは実際応募してみないとわからない。少しでも職種がフィットしそうなら積極的に数出すことを念頭に応募し、断られても多分ビザが厳しかったんだろうと考えていちいち落胆しない。
ケース4: アメリカ現地のヘルスケア関連ITコンサル
ソース:知り合い
この会社の日本法人に知り合いがいて、USのコンサル部門の方を紹介していただき、レジュメを提出した後面接となりました。かなりレアなケースですが、普段は通例的に求められるネットの応募フォームはすっ飛ばしてメールで面接の日程調整となりました。
経験上フィットは良かったのですが、私の経験レベルだと、面接いただいたマネージャー以上のポジションになり、よりジュニアな人を求めていたようでお見送りとなりました。
傾向:ビザの話には全く至りませんでしたが、この企業は一般的な米国ベースの企業であるため、私を雇用するには抽選方式となるHー1Bビサの獲得がマストになります。今回のケースは人事も全く絡んでなさそうだったため、この事前に私をH-1Bの落選リスクを負ってまで私を雇い入れる意思があったか不明でした。現地企業でビザスポンサーを行うことはそもそもレアケースであるため、採用担当者どころか、人事部門でも「ビザスポンサーって何?」みたいなこともありえます。
対策:万が一このようにとんとん拍子で面接に進めても、日系企業以外で求人募集に応募する場合は事前にHー1Bのビザスポンサーをいただけるか、面接の早い段階で確認しておいた方が良い場合があります。
ご覧の通り、日系企業は多少ビザの要件について理解はあるものの、特に現地の人はまず誰もが知っているわけではないという点にご留意ください。こちらからビザについて種類や要件を調べて基礎を知ってから就活する方が早く正確です。これからもこのような記事を書いていきますので「スキ❤️」の応援よろしくお願いします。
追記:新章「アメリカンドリームを叶えるビザ編」を開始しました。
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