父との日常(2024年9月14日(土)の300字小説)
アラサーの私、父と暮らしている。母は二年前に亡くなった。まだ悲しみは癒えない。
父も定年退職をして、趣味に生きている。体育館に通って筋トレをしていたり、ドイツ語を勉強する日々である。
母が生きていた頃は全然家事をしなかったが、今はまあまあしてくれる。父が作る男のカレーは、絶品だ。
父は私に「結婚しろ」とはせっつかない。弟が結婚して孫もいるし、焦ってないのかもしれない。どう考えてるかは知らないが、私が家に居る方が安心と感じているのかもしれない。
「美香子。今日カレーだぞ」
缶チューハイ片手に料理する父も慣れたもんだ。
おしまい
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