【詩】protection
善事(よごと)
禍事(まがごと)
なほ
まが
けがれ
あきづ
ふるいふるいことばに
目を凝らし
耳をすませる
闇に眼がなれ
素粒子のふるまう音を聴きわけるとき
よきもの
あしきもの
だいじなもの
いらないもの
まことの言葉
狂ひのことば
見分け
すみわけ
しずかな朝がくる
protection
そのときまで
守ってみせよう
小さき自分
小さきいのち
protection
守るちからはここにある
笑顔と あいさつ
善意と はげまし
いのちに秘められた
まことのちから
protection
みぎの手と ひだりの手
宇宙を閉じていくように
ゆっくりゆっくり結んで
木々と
風と
手をはなさないように
protection
みぎの手と ひだりの手
大輪の華がひらいていくように
ゆっくりゆっくり開けていく
そうして
しずかに
目をあけよう