グリニッジでプレイデート
カティ・サーク
Cutty Sarkとは、現存する唯一のティー・クリッパー(中国から英国へとお茶を運ぶ貿易船)であり、世界最速といわれた帆船の名だ。
航海距離の積算は、地球と月の間を2.5往復するほどになるらしい。現在、その美しい船はロンドンの西のグリニッジに展示され、中が博物館になっている。
わたしがその名をはじめて知ったのは、しかし、スコッチ・ウヰスキーの銘柄としてだった。
村上春樹の「ノルウェイの森」の作中に出てきたのだ。その物語は、当時中学生だった私にとっては酒と同じくらいまったくよく分からない大人の香りだったけれど、カティ・サークってかっこいい名前だなと思った。
それが、美しい帆船にちなんでつけられた名前だったというわけ。
ええと、そのカティ・サーク、さらに語源を辿ると古いスコットランド語で「半袖シミーズ」を意味するらしい。
カティ・サークの船首で風を切るFigureheadは、その半袖シミーズを着た妖精である。なんか、そういう詩があるんだって。つまり、名前の由来は、半袖>詩>帆船>ウイスキーという順番。
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