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ライフキャリアの成功
わたし、企業をやめてもう5年です。光陰矢の如し。出産だの病気だの、割とドッカンドッカンやらかしつつも、なんとか元気にやっています。
1. 上場企業役員のスキルマトリックス
この夏に東京証券取引所が、上場企業に対して、年内を目処に取締役のスキルマトリックスを開示することを要請しました。
北米では2000年代の金融危機を経て採用する企業が増えてきたのですが、ここ数年加速している国際的なESG投資の流れを受けて、日本もコーポレートガバナンス強化の一環で採用されたということのようです。
↓こんなのね(引用:Moneyworld)↓
もうすでに対応している企業も多いので「スキルマトリックス」で画像検索すると、いろんな事例がでてきます。
一定以上の運と実力があって周囲からも評価されている会社員であれば、どこかのタイミングで役員の席が遠くても視野をかすめることもあるんじゃないかと思いますが、そんな方、あるいはこれからどう生きていくかを悩む若い人たちにとっては、自分の手持ちの札の中から磨いていくべきものの優先順位を考えたり、この分野にはこの軸が不足しているようだから、何年以内にそのスキルを取りに行くぞというようなピポット戦略をとったりするための参考になりそうな気がします。
私自身は企業内キャリアパスの当事者ではないのですが、ハイキャリアの軌道に乗ることに興味のある方は、ネットサーフィンしてみると面白い発見があるかもよ!そして、それとはまた違う視点ですが、
2. 企業における経営戦略としての人材戦略及び本質的分野における学びの促進に関する調査
今後、企業で求められる人材の本質ということについて、経済産業省がBCGに調査させたこんなレポートがあります。
100ページ越えの大作ですが、名だたる企業の具体的な人事戦略のケースも紹介されていて、読みやすくまとまっています。個人的には、参考資料の中の国際比較を興味深く読みました。
これは去年(2020年)の3月に公開されていたようなんだけど、私はずっと知らなくて、最近の友達のSNSポストをみて「へえ」って思ったんですね。
独立初期に何人かの素晴らしい友人たちの助けがあって今の私がいるのですが、それを取り上げていたのも、そんな恩人のひとりです。それでふと思ったのですが、
3. ライフキャリアの成功とは
「キャリアの成功」という時、一般的に上場企業の役員になるというのは、まあ年俸と並んで記号的にわかりやすくはありますが、実は幸せのかたちはそればかりとは限らない。キャリアのゴールは、人により千差万別です。
本人がそのかたちに充実を感じられるかどうか。客観的に見てその人らしいかどうか。
そう考えると、実は、質の良い他者とのライブな信頼関係こそが、特定のスキルを磨いていくこと以上に大事なんじゃないかと思うこともあります。
大企業の役員だって、自分でなりたいと思って取りに行くというより、実際は「お願いします」と人から声がかかってこそ、届く席ですしね。
#1はスキル系のもののみかたですが、#2のレポートで語られているのは、実は、広く、現代社会の中でいかに生きていくかという本質に関わる内容だなあとも思いました。つまり、別に企業の人でない、あっしのような荒野の仕事人にとっても大事な要素じゃないかい、という気がしました。
「また一緒にやろうよ?」と人から言ってもらえるか。
「お願い、助けて!」って頼れる人はいるか。
その問いに、イエスと答えられる限り、あなたは成功。
…どちらさまも、ハッピーなライフキャリアを。