自分は頑張ってもそうなれないと気づいたとき
掃除機をかけていたら、子供部屋に髪の毛が散乱しているのを見つけました。そばには、工作用のハサミ・・・
推理するに、事件発生後数時間は経過していました。リビングを振り返ると、容疑者(片側だけギザギザの髪の4歳児)が平然とお絵かきに興じてました。
「あーちゃん、自分で髪切った?」
彼女はパッと振り返り、私と目が合うと、顔をくしゃっとさせて泣き出しました。
「あのさ、えっとさ、マルチーヌみたいにしたかったの。ウェーン…」
わたしがそこで「だめでしょ」と言えなかったのは、あーちゃんの気持ちがわかってしまったからです。
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