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初心者向け【新規企画設計のプロセス】ゲーム制作のための企画設計プロセスの一連

初心者の方にもおすすめしたい、
ゲームモックと企画書制作のための設計プロセスの一例をステップバイステップでご紹介します。

作り方はいろいろあり、正解がこれというのはありませんが、1つの案としてご覧ください。

▼前提条件▼
『個人やチームの制作タイプにあわせて最適な作り方がある』
割とこのことを理解していない人が多すぎます。人間には個性や性格、IQ、EQ含めて持っているポテンシャルが異なります。そのため、仮に企画設計のプロセスであっても人それぞれの最適な作り方やアプローチがあるということになります。

そのため、これからご紹介するやり方は作り方の1つということをご理解いただいたうえである程度やってみて、自分なりにアレンジいただいたり、先人からフィードバックをいただいて進めてみるといいかと思います。

▼補足
企画設計は私の固定発信枠→noteにもぶら下げていますので、気になる方はそちらもご参照ください。

▼やってはいけないこと、気を付けたいこと
少なくとも初心者の場合、完全に0から新しいものを作ろうと鼻息荒くしないことです。そうするとだいたいアイディアがまとまらないだけでなく、ゲーム設計すらもままならなくなるからです。これは20年以上現場で見てきたプロの方々も陥る経験則です。

◆ステップ 1: 目的とターゲットの設定
目的とターゲットを決めることで、最初のとっかかりとなる企画の方向性がブレなくなります。また、ターゲット企業に刺さる内容を考える足掛かりになります。

・目的:
「就職活動のため」というゴールを明確化します。
例: 「自分のゲーム企画スキルをアピールする」「プログラムやデザインの実績を示す」「チーム開発力を証明する」など。

・ターゲット:
どんな企業や職種を狙うかを決めます。例えば、ゲーム開発会社の企画職なら、企画書の構成力やアイデア重視。

アートやプログラム職を狙うなら、デザインやゲームモックの完成度を意識。


◆ステップ 2: コンセプトの策定
「コンセプト」の定義は、結構難しいと思います。また目的やケースによって使い方も変わります。
ここでは、プレイヤーがその企画や作品を触れたときに感じる一番大きな「体験」や「感情」ととらえていただいていいと思います。ここがしっかりしていないと、企画全体が弱くなります。

例)体験
視聴者、体験者(ここではユーザーといいます)はどんな体験ができるのか? →企画者側はどういう体験をしてほしいのか?と考える

例)感情
ユーザーがその企画やサービスを通して、どういう感情が得られるのか? 楽しい、おもしろい、とか抽象的ではなく、より〇〇が××だから、おもしろい!と言ってもらえるための、〇〇や××を言語化し、意識して設計する。

◆手順:
初心者の場合はとにかく短期間で完成できるジャンルや仕様を選定しましょう。例えば:パズルゲーム シミュレーションゲーム 簡単なRPGなど

→最初は体験~感情までの時間が短いものを考えることを意識する

その際、余裕があれば次のことも考える
・他社フック(差別化ポイント)を考える
 他のゲームと何が違うのか?
・どんな新鮮さがあるのか?

◆テーマを設定ゲームの「軸」となるテーマを明確化。
例: 「挑戦」「成長」「友情」「逆境を乗り越える」など。


◆ステップ 3: 核となるゲームシステムの設計
ゲームシステムは企画の「骨格」。ここが説得力のあるものになれば、企業の評価ポイントが大きくなります。

・手順:
「1分で説明できる」ゲームルールを考えるシンプルで直感的に理解できるルールを作ることが重要。
ルールを作らずとも、少なくとも誰かに紹介するときに、簡潔に伝えられるまで頭の中で言語化しておけるぐらいに明確化しておきたい。

例:
「指定された色のブロックを揃えて消す」
「プレイヤーが選ぶ行動によって物語が分岐する」

プレイヤーの行動と目標を定義するプレイヤーが何をするのか?(操作)
ゴールは何か?(クリア条件や達成感)
リソース制限を考える就活生のリソース(時間、技術)を考慮し、実現可能な範囲に落とし込む。


◆ステップ 4: 企画書の作成
構成案:
タイトル: ゲームの魅力を短く伝えるタイトルを作る(例: 「Flip Puzzle」)。
コンセプト: 「誰が」「どんな気持ちで遊ぶゲームか」を簡潔に書く。
ターゲット: プレイヤー層(例: 10代~20代のカジュアルゲーマーなど)。

ゲーム概要:ジャンル、プレイ時間、プラットフォームなど基本情報を記載。
システム説明:ゲームルールを図解やフローチャートで説明する。
フック:他のゲームと比べたときの強みや特徴を強調。

開発計画:開発スケジュールや担当を簡単に記載。
解説: 企画書は「見やすさ」と「説得力」が鍵。イラストやスクリーンショット(プロトタイプ)を活用すると視覚的に訴えやすくなります。


◆ステップ 5: モックアップの作成
モックアップは「遊べる状態」を作ることが重要。凝りすぎず、企画書と合わせて「想像を補完できる」ものを目指しましょう。

参考書籍:ピクサーや6回作り直す
→BIG THINGS どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?

◆手順:
プロトタイプを作るUnityやGodotなどのツールを使用し、簡単な動作を再現する。 プログラムのスキルがない場合はPowerPointやFigmaでモックを作成。

最低限の完成形を目指すメインシステムを動かすことを優先し、グラフィックやUIは後回しにする。 例: プレイヤーの移動や基本的なルールの実装に集中。

テストプレイ自分以外の人にテストしてもらい、感想をもらう。 短いモックでもプレイ感を重視。


◆ステップ 6: プレゼンテーションの準備
第三者に伝わるのは、単なる企画ではなく「この企画で何を伝えたいか」。自分の情熱を表現する部分です。

◆手順:
企画のポイントを3つに絞る。
コンセプト、システム、フックを強調する。

デモ動画の用意ゲームモックの動作を短い動画にしておく。熱意を込めたストーリー作りなぜこのゲームを作ったのか、どんな工夫をしたのかを伝える。


◆ステップ 7: フィードバックと改善
他の就活生や専門家から意見をもらう。
企画書やモックの改善ポイントを絞り込む。

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うきょう|フリーゲームプロデューサー兼マーケッター(株スタジオデルタ代表)
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