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中小企業が『値上げ交渉』で失敗しないための3つのポイント~交渉する勇気~
デフレ下において『勉強します』は、
値下げとイコールでしたが
インフレ下の現在は
『勉強させていただいたのですが。。。』
といった値上げの切り出しが
テンプレートになっています。
僕もこの1年くらい前から
原価高騰から価格転嫁がうまくいかず
採算性悪化のご相談が増えています。
価格転嫁については
政府も賃上げを促進しているため、
公正取引委員会の下請法を守るように求めたり
一定の対策を講じていますが
公取はあくまでも中立の立場でしかないので
どちらかに肩入れはできません。
また公取に相談しても、取引相手にバレることも多いので
ケースにもよりますが、
刺し違える覚悟も必要かもしれません。
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不採算の原因を知るには?
とはいいつつも、
中小企業側にも原因はあって
製品の『原価』をそもそもわかっていない会社が
かなりあります。。。
かなり。。。
いくら『値上げ』しないといけないのか
そもそもわかっていない社長が多いのです。
・原価を計算するノウハウがない
・数字を拾う労力が負担
・それでも今までやってこれた
確かに。。。
といった面もあります。
今さら言っても仕方がないので
『原価』は今後の課題としつつ
今できることを3つのポイントに整理してみましょう。
対策① 自社のポジションを客観的にみてみる
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ここまで読んでいただいたあなたの会社の商品は
②か③に該当するのではないでしょうか。
さらに、細分化すると
同じカテゴリーでも得意先のさまざまな要因によって
交渉の難しさはけっこう差があることでしょう。
・今までの取引の長さ
・相手先の企業規模
・相手先の体制や文化
・担当者の保身
同業他社の情報を収集しつつ
自社の強みや独自性をたな卸ししてから
戦略をもって
交渉にのぞんでください。
対策② 『値上げ』の真のゴールを知る
『値上げ』交渉の際に
単純に、原価があがった分だけの金額を
相手先にお願いするケースをよく見聞きします。
しかも相手先からの回答は、
一気には無理です。
・段階的な値上げや
・タイムラグがあってから値上げ
というケースが多いような印象です。
それでも上げてもらえたからよいか。。。。
いやいや
それだけでは足りません。。。。
給与や社保も上がっていますし、
その他の経費も上がっているので
原価のアップだけをお願いしても利益は
あなたはジリ貧になっていきます。
固定費分のアップも価格に折り込まなければ存続できません。
従業員の給与をアップできる原資が確保できないのです。
対策③ 『値上げ交渉』の手順
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①データをそろえる
コストが上がったことを客観的に示すデータを準備する
自治体が公表している無料ツール使えるツールがあり、データもももとまっているので利用するのもひとつです。
自社の数字も可能な限り分析して開示するのがよいでしょう。
原価計算をしていない場合、
原価計算をするめたの数字を拾っていない場合でも
拾える範囲でよいと思います。
②交渉の資料を作成する
フォーマットは何でもよいですが、中小企業庁でも
いろいろ準備してくれていますので利用してみるのもよいですね。
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/shien_tool.htm
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③マインドセット
準備ができたら、
後は『気合い』のように思います!
マジで。
ズルズル引き延ばしても状況は変わりません。。。。
状況はどんどん悪化します。
『値上げ交渉』で取引が切られるようだと、
取り引きが切られないように自社の独自性を磨くのか
価格を受け入れてくれる先を探すしかないのも事実です。
そのしわ寄せは、
取り返しがつかなくなってしまいます。
まとめ
・『値上げ交渉』をする前に、自社のポジションを把握して戦略を考える
・『値上げ』が原価アップ分だけでは間に合わないと理解する
・『データ』と『資料』の準備
・最後は『気合い!』
以上、最後までお読みいただいてありがとうございました!
ではでは。
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