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筑波大学 マレーシア海外分校(2024年9月開校)



2024年9月、筑波大学 マレーシア海外分校が首都クアラルンプールに開校しました。日本にある大学のうち、日本の大学の学位を授与する学部を、海外に出したのは筑波大学が初めてです(他の日本の大学も海外に拠点はありますが、学位は取れません)。今のところ授業はすべて英語で行われています。

英語で授業を受けて、日本の大学の学位(しかも筑波大学)が取得できるのは、海外在住でお子さんを持つ家庭にとっては朗報だと思います。海外で育った子供は英語は得意ですが(中学生でTOEIC満点の子もいます)、多くのお子さんは日本語の読み書きが苦手だからです。

海外在住邦人のお子さんの多くは、現地の公立学校またはインター校に通うことになります。そうすると、日本語と英語のバイリンガル教育が必要になりますが、どうしても日本語の読み書き(国語)の学習進捗が遅れがちです。親御さんがよっぽど教育熱心で、補習校(土曜だけ日本と同じ教育を行う学校)に通わせたり、日本語に触れさせる機会を積極的に提供していても、実学年から1〜2年分は国語力が足りないのが普通です。ハーフのお子さんになるとその開きは更に大きくなります。

国語が出来ないと、文章問題が解けないので、すべての教科で点数が取れなくなります。親御さんの海外駐在期間(3〜5年)を終えて日本に戻ったお子さんは、その後の受験や入学後の学校生活で大変な苦労をするようです。日本で生まれ育った日本人は英語習得に苦労していますが、帰国子女は彼らなりに深刻な悩みがあります。そんな彼らにとって、今回の筑波大学 マレーシアの開校が、福音になればいいと思います。

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