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リトリートをふりかえる 其の六

チネイザンもそうですが、コロンハイドロセラピーもまた、受ける前、受けている最中、そして受けた後のからだの反応はひとによってまるで違います。同じひとでも、必ず毎回同じようなリアクションになるというわけでもありません。自分が去年、7日間続けて受けたときを思い返しても(詳しくはこちら)、共通点と変化がありました。
1. 受けた後にひと眠り必要なほどの疲れ/眠気が出た
2. 鈍い頭痛が続いた
3. 毎日泥のように眠った
4. 断食開始と同時に気持ちが落ち込んで、断食が明けてスッと晴れた
5. パウダーは割と問題なく毎日飲めた
6. クレンズ中もクレンズ外も毎日どっさりうんちが出た
7. すごく痩せた

一方、ゆうちゃんは
1. 受けた後は元気ですぐ動き出せた
2. パウダーを飲むのに苦戦した
3. 前半なかなかクレンズ中にうんちが出なかったが、後半しっかり出るようになった(一回のクレンズにおける前後半、6日間における前後半ともに)
4. 最初気分が落ち込み、3日目くらいから晴れてきた
5. 日に日に目がぱっちりして、キラキラしていった
6. 出てくる負の感情の根っこ、自分のカルマ/トラウマが見えて、腑に落ちた
7. 食べていない割に体力が落ちず、元気だった
8. やつれたりはせず、むくみがとれて身体のラインがきれいになった
9. 肌が透き通っていった
こんな感じだった。

パウダーに苦戦する、しないの違い、クレンズ後にグッタリするしないの違い、は大きい。そこで対照的だったボクとゆうちゃんだったので、同じように対照的だったYちゃんとKちゃんのケアは、気持ちがよくわかったので、自然とうまくいった気がする。セッションをふまえて、Mikaさんとも感じたことをシェアしながら、ふたりの意見も聞きつつ、受ける順番を含め細かな微調整をする。

ひとりでは出しきれないものも、一緒になら出せたりする。ぼくはチネイザンで、Mika Moonはコロンハイドロセラピーで、ゆうちゃんは料理で、ふたりのお腹と話をする。まっくろくろすけ出ておいで。

Yちゃんはクレンズ後は決まって、泥のように深い眠りに入る。初回のクレンズ後にMika Moonのサロンにあるハンモックで眠っていた彼女の顔は、彼女の奥に眠る本質的な存在のその顔に見えた。いろいろな話をしたり、自分の意見を言ったり、外向的で素直だけれど、同時に実はとても気を遣うやさしいYちゃん。彼女がこれまで受け止めてきたあらゆる想念が、喜怒哀楽が、細くて太い透明の管を通って流れていく、簡単に手放せるわけではないそれらを、どうにか見送り続けることからの疲れだったのかもしれない。

腸内デトックスも後半になって、誰から見ても明らかに彼女がブレイクスルーしたのがわかった日があった。その地点から振り返ればそれまでの彼女が、どよんとしていたと言えるほどに。なにかが抜けた。去年のPちゃんもそうだったけれど、証明のしようもない「なにかが抜けた」で、ひとは劇的に変わる。Yちゃんはそのまま気持ちのいい顔で、声で、残りの日々を過ごしていった。

冒頭に書いた通り、チネイザンでも同じだけれど、ふたりとして同じリアクションはありません。それはきっとそのひとの人生がコロンハイドロセラピーやチネイザンで、そこに現れてくるから。そのひとが溜め込んできたもの、モノ、感情、記憶、トラウマ、カルマ、エトセトラは、当たり前にみんな違う。食生活、睡眠のサイクル、運動量、ストレスの量などの現在の日々の構成要素だけをとっても、同じふたりはいないでしょう。そこに幼年期からいまにいたる家庭環境、学校にはじまる家の外の環境、時代背景、諸々諸々がひとりひとりを形成している。そりゃ時にはボロボロ、おろおろと泣きだすこともある。そりゃありますよね。みんな違うのが当たり前。

でもそんなみんな違うリアクションも、俯瞰して見たときに、普遍的に思えることもあります。それは、ひとはやはりお腹にため込むということ。それはちゃんと手放していけるということ。そこには浮き沈み、感情の起伏、体調の変化が伴うこと。そして、皆一様にいい顔になってプナを、ハワイ島を去っていくということ。

チネイザンとコロンハイドロセラピー、そのどちらもでしょうけれど、それが行われる場所、空間によって、そのセッションはおおきく変わると感じています。Spirit of the Placeとでも呼びたくなるものの存在の力をお借りしているから。地霊とそのまま日本語にするべきなのか、その土地のエネルギーや磁場とでも形容すべきなのか、はたまたバイブレーションでしょうか、ひと言で言い切りがたいものがあります。ハワイ島、プナは心身のデトックス、変容、返還を助けてくれる、インスパイアしてくれる場所だと、今回あらためて感じました。

さて、次はどんな話が出てくるでしょう。つづきをお楽しみに。

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