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【キッチンカー立上げ日誌①】なに売る?はディズニーランドを見習え

こんにちは。複業キッチンカー人のさめすけです。自分は会社員をしながら↑の画像のような焼肉丼をキッチンカーで販売しております。

この連載は「キッチンカーを立ち上げたいけど…」という方向けに、自分の体験した一次情報を当時のことを思い出しながら企画です。

今回はキッチンカーを立ち上げるにあたって一番最初にやらなければいけない「なに売るか」をどうやって決めたか、決めるべきか書いていこうと思います。

なに売る?

キッチンカーを営業するにあたって、まず決めなければいけないのは「なにを売るか」です。もっと具体的に言うと「どういう素材を使ったもの」を「どんな人に売るか」まで詰めておくと、その後がかなりスムーズに進みます。

営業場所や、どの機材を揃えるかを決めるにも必要な全ての土台となってくることですので、自分はだいたい1−2ヶ月は何を作るかを色んなところでご飯を食べながら考えました。

キッチンカーをやるとなるとすぐに車に思考がいってしまいますが、一番時間をかけるべきは商品の考案だと考えています。

当時の自分

当時の自分はキッチンカーのイベントにどうやったら出店できるのか、もしかしたら自分で営業場所を開発する必要がある…?と考えていたので「路上とかで売る可能性があるから歩きながら食べられるもの」などを考えていました。

今考えれば、現在あるイベントに出店できるのですがそれが無理だったときに備えて
・焼肉サンド的なもの
・焼肉ピザ的なもの
・焼肉丼的なもの
の3種類くらい考え、とりあえずスポーツイベントに出店できる前提でユーザーが取っつきやすそうな焼肉丼をテストで作って「一旦これでやってみよう」としました。

↑の写真は初めて試作した焼肉丼です。

圧倒的に「どんなコンセプトで」「誰に売るか」が抜けていますw 実際はやってみてからどんどんコンセプトを考えて、最初に売れ始めた人からターゲットが見えてきたのですが、準備が足りていないですね。

自分が狙ったのはもっとB級グルメ的なラインだったのですが、やってみたら「牧場直送の国産牛を使った焼肉丼」が普段の出店している商品に満足していない、財布に余裕のある層に刺さって、徐々に売上があがりました。

うまくいったのは単純に運がよかっただけ、偶然です。

今だったらこうする

結果論的には良かったのですが、もう一回同じことをするとした場合どのような手順で「なに売るか」を考えるか書いていこうと思います。

「何が売れてるか」の調査

売りたいものを考える前に、まずは売れているものを調査します。

調査の仕方はなんでも良いのですが、キッチンカーが集まっているイベントで実際に食べてみたり、混んでいる時間帯であれば列の長さを確認したり、自分で見た体験したなどの一次情報から集めていくことが大事です。

なぜなら編集された情報では伝わらないようなことがあり、体験しないとアウトプットに落とし込めないと思うからです。

「行列のできる◯◯」という特集の番組はいくらでもありますが、実際行ってみたらそこまで美味しくなかった、もしくは提供スピードが遅いせいで行列ができていたなんてことはザラにあります。

なので実際にキッチンカーが出店しているイベントに行って食べてみたり、海外旅行に行ったときに屋台でご飯を食べてみるなど一次情報を集めて自分なりの「売れてる商品の共通点」「売れてる店の共通点」を見つけることが大切です。

じゃあ売れてるものは?

「お前キッチンカーの出店しまくってるだろ!言えや!」と思ったあなた。はい!教えます。どこの現場でも売れてるものはからあげ、焼きそば、フライドポテト、ケバブの4つです。

大きいイベント会場ではの4つの中の必ず3つは販売されていて、且つ売れています。「じゃあこの4つの中のどれかをやれば儲かるやん!」と思いきや、そんな甘いことはありません。

この4つはユーザー受けがいいし、原価率が低いので沢山のキッチンカーがやっています。ゆえに、始めても大きい現場で出店すると「被り」が発生してしまい出店までが難しくなってしまいます。

最近、からあげと言えば店舗を持ったからあげ専門店がキッチンカーを出しているか、イベント会社自体がからあげのキッチンカーだけは自前で出しているパターンもあります。

「売れているもの」をただ真似するだけではなく、「なぜ売れているか」を見つけ出し自分なりに解釈しなければなりません。

何を考えて買ってる?

では、一人のユーザーとしてイベントやお祭りに行ったらどのようなものを食べるでしょうか。実際何を買ったことがあるでしょうか。つまるところ、どのような思考で買い物しでるでしょうか。

自分なりの結論としては、普段の買物ならともかく「スポーツ観戦」「お祭り」などの非日常的なイベントは特に「まずいものを食べないように」選んでいます。

もっと具体的に言うと「自分の美味しそうという期待値を下回らないように」食べるものを選んでいます

先程あげた売れるもの「からあげ」「ポテト」「焼きそば」に「あんまり美味しくなかったな〜」と思ったことってそこまで無いはずです。全て、ある程度のクオリティを保証してくれる「ハズレが少ない」商品です。

逆に少し手の混んだレストランで出される料理だったらどうでしょうか。「アレ、もしかしたらハズレの可能性もあるな…!」と一瞬考えてしまいます。その一瞬でユーザーの選択肢から外れてしまう可能性が高くなってしまいます。

非日常のイベントは、ユーザーはいかにポジティブな気持ちのままでいるか、と考えてしまうので「大丈夫!美味しいよ!」と自然に伝わるような商品がベストです。

「美味しいと知ってる」 「でも食べたことない」

ただ、出店するには他と差別化する必要があります。ただの唐揚げではそもそも出店できないと考えると「美味しいと知ってる」だけでなく「でも食べたことないな」と思わせることが大切です。

「でも食べたことない」と思わせるのは出店交渉の際、実際に現場で営業するときのどちらも重要な要素です。

イベント担当者からすれば「被りがないので出店させやすい」となりますし、お客さんからしたら「食べたこと無いけど、せっかくイベント来たし食べてみようかな」と思わせます。

自分の場合は、ただの焼肉丼ではなく「牧場直送の国産ブランド牛を使った焼肉丼」というポイントが「美味しいと知ってる」「でも食べたことない」の2つを満たす要素となっていると考えます。

故に、「でも食べたことない」要素は単純な味付けだけでなく「品質」や「産地直送」今だったら「インスタ映え」でも良いわけです。

実はその要素が最もうまく組み合わさってるのはディズニーランドだと思います

ディズニーランドを見習え

上記の売れる要素をこれが圧倒的によくできてるなと思うのはディズニーランド、ディズニーシーのメニューです。

自分の好物はこのギョウザドッグです。

ギョウザドッグの他にも
・スモークターキーレッグ
・いなりソーセージドッグ
・ポークライスロール

など写真がなく文字だけの情報でも「美味しいと知ってる」「でも食べたことない」の条件を満たしていることが分かります。

では、なぜ「美味しいと知ってる」「でも食べたことない」という感想を上記の商品から感じるのでしょうか。

知ってる × 知ってる=「知らない」

重要なのは上記のディズニーの「でも食べたことない」商品たちは既存の料理の組み合わせな点です。「ギョウザドッグ」も「いなりソーセージドッグ」も知っている商品の組み合わせですが「でも食べたことない」のでなんだか食べたくなります。

非日常にふさわしい「知らない」商品でありながら「知ってる味」なので期待値を下回る心配もありません。

自分が新商品開発の際に迷ったときはディズニーランドのメニューを見てどこを押さえればいいかを考えるようにしています。

売りたい × 売れてる

ここでやっと何を売りたいかが来ます。「思い入れのある素材」や、「やってみたい料理方法」「どういう基準でモノを買っている層に売りたいか」などを考え、先程の売れる共通点を思い出します。

「いや、私はこれを売りたいんだ!」という強い思いは大事ですが、売れることに越したことはありません。

同じ商品でもほんの少しのアピールの仕方や、ピックアップする情報を変えることで売れ行きが全く違うので、ユーザーが何を考えて購買しているか常に考える必要がありますね。

もちろん、その他にも
・一食あたりの提供時間
・仕込みに必要な手間
・解凍したとき素材の日持ち
・素材の運送方法
など考えるべきことは沢山ありますが、基本的には売れてしまえばどうにかなることばかりなので、まずは商品開発が第一かなと思います。

次回は少し具体的に「キッチンカーをやる上で必要なスキル、設備」についてnoteを更新したいと思います。


こちらは自己紹介がてらのnoteです!


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