彷徨う大学生

彷徨う大学生

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強さに砕け散った優しさに花束を。

永遠は人間の願いが生んだ幻想だということを知ってしまった少女は、永遠に終焉を知らせる鐘を鳴らす。いつか訪れるかもしれない終わりを見続ける現実より、幻想の中に消え去った永遠を眺めていたいから。 愛を与えられた少女は、消えゆくそれの未来を思い浮かべ手に余るそれに恐れを抱く。彼女は与えられた愛を信じ続ける強さを持ち合わせていないから。 少女は全てを知っている。 彼女がこの世界に涙を流しても、地球の重さは変わらないということ。 彼女がこの世界に叫ぶのをやめても、地球は相変わらず音で

    • 大人になり切りたくない20歳

      自己紹介のないはじまりはじまり。 自己を紹介することなど一生できそうにない。 というのが、私の自己を紹介する術である。 大学生。オリエンテーションという名の自己紹介大会。人は見た目の第一印象が関係性の土台となることを結局誰も否定できない。私の見た目はメガネをしているから真面目そうだし、特にパンチのない典型的な日本人の顔をしているからお淑やかそうだと言われるのが常。そうやって箱を作り、勝手に私を箱に収めたいがための時間。それこそが自己紹介の時間である。言い換えれば先入観。言