MBAの3分の1が終わりました....!
お久しぶりです。Penです。気づいたら出国前の記事から半年近く過ぎ、MBAの最初の学期が終わってしまいました。区切りとして、学校生活の概要や、この学期でできたこと、できなかったことをまとめたいと思います。
ざっくりした概要
MBAカリキュラム
私の通っているMBAは元々病院であったこともあり、だいぶファンシーな校舎で学んでいます。
ケンブリッジMBAは4学期制で、Michaelmas Term(9〜12月)、Lent Term(1〜3月)、Easter Term(4〜6月)、Summer Term(6月〜9月)に分かれています。由来は、キリスト教の聖人暦です。
9月は主にオリエンテーションでした。10月以降、授業が本格的に始まります。入るまでそこまで意識していなかったのですが、Cambridgeは最初の学期が他のMBAに比べても極めてインテンシブで、合計9授業あります。週4日(月〜木)、1日2時間の授業が2〜3コマあるイメージです。
・Organization behavior and leadership(組織行動、リーダーシップ)
・Ornanization versus market(コーポレートガバナンス)
・Management Praxis(マネジメント)
・Entrepreneurship(アントレ、起業)
・Corporate finance(コーポレートファイナンス)
・Financial reporting and analysis(会計)
・Management science(統計)
・Micro economics(ミクロ経済)
・Cambridge venture project(コンサルティングプロジェクト)
このうち、特徴的なものとしては最後に挙げたコンサルティングプロジェクトがあります。こちらは、5〜6人のスタディグループでケンブリッジやロンドンにあるベンチャー企業へのコンサルティングをするものです。約10月上旬から約2ヶ月かけてインタビューや調査を行い、12月上旬にクライアントと教授にプレゼンを行います。私たちは少し珍しいケースで、ロンドンにあるチャリティーをクライアントに、これまでの取組の評価と今後の戦略の提言を行いました。
授業の負担は、どこまで真面目に予習をするかによって異なります。真面目に予習をすれば1つの授業あたり3時間程度はかかるものの、授業での発言は成績に反映されないため、予習をしなくても支障はほとんどありません。
カレッジライフ
CambridgeとOxfordは学生がどこかのカレッジに所属することになりますが、MBA生はカレッジで授業を受けることはありません。カレッジの関わり方は様々ですが、私は同じアコモデーションに住んでいる学生の交流と、カレッジディナー、快適な図書館の利用が中心でした。
特にカレッジで定期的に開催されるディナーは、10 ポンド強で前菜、メイン、デザート、コーヒーが出てきて、カレッジに所属していない友人も最大3名まで呼べるので、交友関係を広げるツールとしてもとても有効でした。
できたこと
入学前に、様々な先輩の話を聞いてやりたいことを考えたものの、入ってから改めて、その機会の多さに驚きました。MBAスクールの中での関心分野毎のクラブ(AI、ヘルスケア、エネルギー等)やスポーツイベントもあれば、カレッジのクラブに入る選択肢もあり、さらにはビジコン等、大学外のイベントも無数にあります。機会に圧倒されながらもできたことはこんな感じです。
学業
できたこと、と書きつつも英語はやはり足を引っ張りました。リスニングができない結果、自分の意見が文脈に沿ったものなのかわからず、授業では発言を躊躇してしまう機会が数多くありました。「大人数での話はついていくのが大変だけど、教授の説明ならわかるよ!」と言う人もいますが、集中して70%、集中しないと30%の理解度みたいな感覚です。
そうした中で、先ほど挙げたコンサルティングプロジェクトでは自分なりに貢献ができたと思っています。言語にハンデがある中で意識したことは、①ドラフトを作ることで、文字ベースで共通認識を作るとともに議論をリードしやすくすること、②メンバーの気づいていない視点を提供することでした。②はメンバーにミクロな点に着目するエンジニア系の方が多かったため、私は議論全体の方向性が正しいか、ロジックが合っているかといった点での発言を心がけました。
課外活動
友人からの誘いで、エネルギー関係のコンペに参加しました。英語でのディスカッションに加え、分野がテクニカルであったこともあり苦戦しつつも、なんとかチームとして最終ラウンドまで残ることができました。
また、ビジネススクール内のジャパンクラブでは、リーダーとして、日本の文化を紹介するジャパンナイトを開催しました。MBA内の日本人が企画し、寿司作り体験や書道体験、日本酒の試飲などを提供し、合計60人ほどの参加する大規模なイベントになりました。
ソーシャル
英語が不十分→イベントの参加に躊躇する→友達が出来にくくなる→英語が上達しない、という悪循環からいかに抜け出すかが課題だと思います。その中で、フォーマルディナーは、①誘う口実になり、自分のカレッジに誘うことで誘ってもらえる、②人数が多くても5〜6人のことが多く、比較的少人数で話すことができる、③費用がそれほどかからないという点で、とても役立ちました。
趣味を軸に広げていくことも効果的です。私自身はあまり趣味が多くないのですが、オックスフォードのハーフマラソンに友達と参加したり、定期的にテニスやサッカーをやるなど、スポーツを通して繋がりも出来ました。
また、新しい趣味を作る観点では、友達とロンドンまでミュージカルやコメディも観に行きました。十分に理解できていた自信はありませんが、複数のコミュニティに顔を出すことで、繋がりも広げることができました。
加えて、私は単身寮に住んでいて、同じカレッジの他の学部の大学院生との交流もあります。教育学や心理学、歴史学など、バックグラウンドが様々で、ハロウィンの際には家を装飾して大規模なパーティーを開催しました。
今後の課題
英語の上達
留学をしていた方からは、「3ヶ月経った頃、突然ブレークスルーが起きてリスニングができるようになる」と聞いていましたが、私の場合そのような実感はありませんでした。ただ、1対1の会話や、非ネイティブ間の複数人の会話であれば、ある程度楽しめるようになってきました。
英会話は今も続けていて、英語のpodcastも時間を見つけて聞いていますが、シンプルに実践で英語を聞く機会を増やす、使う機会を増やすことを心がけていこうと思います。
深く関われる友達を持つ
幸いなことに今学期、「親しい友達」と言える友達は何人もできましたが、日本にいた時と比べるとやはり一般的な浅い話が多くなってしまいました。「バックグラウンドは何?」「どのカレッジに所属している?」「課外活動どんなことしてる?」「冬休み何する?」「選択科目何をとる?」「卒業後どうする?」といった話題に止まらず、生い立ちの話や政治的な話題含むセンシティブなトピックも含めて、深い話をできるような友人を少しずつ増やしていきたいと思います。(そのためには、さらなる英語力と教養の向上が必要です。)
関心分野を広く持ちつつも軸を持つ
私は関心分野が広く浅いジェネラリストタイプなので、MBAに来てからも色々なコミュニティに顔を出すことを心がけました。2学期目から選択授業も始まるのですが、エンターテイメント分野や、新興国でのマーケティング分野といった、今まで馴染みのなかった分野を履修する予定です。
一方で、特に卒業生からは、周りから知ってもらうためには、「●●の人」というキャラ付けが効果的だと言われることが多いです。●●の例としては、エネルギーやヘルスケアといった業種や、サッカーやテニスといったスポーツ、美術やワイン、音楽といった趣味があります。まだ自分が目指すべきポジションが明確になっていないのですが、どういう軸で目立つのかを意識をしていきたいと思います。
リーダーシップ
コンサルティングプロジェクト等でも一定の貢献はできたものの、自分がチームのリーダーのポジションに立つことはありませんでした。リーダーのポジションに立ち、メンバーをまとめることで得られる学びもあると思うので、チームをまとめる立場に積極的に立候補してみようと思います。
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