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内側の世界で苦しんでいる

最近、突然悲しくなる。

今日は楽しかった。良い一日だった。今の気分は悪くない。むしろ機嫌は良い方だ。それなのに、胸の内になんだか不安が渦巻いている。

悲しみが襲ってくるときは、大抵きっかけはあるはずだ。
何かしらの出来事であったり、外からの影響で自分の感情も揺らいでしまう。これまではそうだった。

最近は、「外」からの影響のせいというよりも、自分の内側で思考が暴走している感覚がある。ちょっとしたことから飛躍してしまって、脳内の悲しみのスイッチが切れなくなってしまう感じだ。

目を閉じている時の方が、心が苦しくなる。呼吸が浅くなる。
ぐるぐると頭が回っているのを感じる。
自分が存在している場所が、どこか遠くに感じる。現実のこの世界ではなくて、自分が作り出した頭の中の世界に意識がある。そんな感覚になる。
現実の世界が遠くなるような。外界から遮断され、思考の連鎖に取り込まれるような。そんな状態だ。

そんなときは、沈んだ感情とマイナス思考と溢れる涙が止まらない。
自分の意思からは離れたところで、勝手に暗い方へ引っ張られていく。鬱々とした沼の底に足をとられて溺れそうになる。
自分の内側で起こる暴走は、内側だけの努力では制御できない。

それでも時折、そんな思考が止められることもある。今自分が存在しているのは現実のこの世界だと思い出せたり、あるいは脳内ではない別の世界に意識を向けられたりしたときがそうだ。
内側に囚われて苦しんでいるときは、自分の内側から意識を反らせることができれば良いのだ。

五感に意識を向けて現実を確かめたり、音楽や漫画を通して違う世界を体験したり。そんな行動がきっかけで、思考の渦から抜け出せるときもある。
しかし、悲しさを忘れられるのは一瞬だけで、すぐにまた暗い思考のループが再生されてしまうことも多い。そもそも、自分の外側に意識を戻す余裕もないくらい、思考の沼に深く沈み込んでしまっていることも多い。

もう少し、自分の考え方や捉え方を変えることができたら、きっともっと生きやすいだろうに。そうは思っても、自分でコントロールできるほど思考回路は容易くない。

今はどうにか、感情のバランスが傾かないように、ギリギリのところを綱渡りしているような毎日だ。時々足を滑らせて、宙づりになってしまうことも多いけど。どうにかこうにか、不安定な地面をつま先で進んでる。

早く、しっかりと地に足をつけて、安心して歩ける道に辿り着きたいものだ。