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あんときのデジカメ 総本山善通寺での試写という儀式 with Panasonic LUMIX DMC-LC33

(はじめに)中古カメラを購入して先ず、すべきことは「試写」です。フィルムでもデジタルでも同じですが、その「手続き」とは、愛好家にとっては「儀式」のようなものです。僕のその舞台は、総本山善通寺ですが、今回は2003年発売のパナソニックのコンデジで「試写」してみました。

フィルムカメラあれこれ

 かれこれ四半世紀にもなるのが我ながら恐ろしいですが、クラシックカメラを蒐集して、それで撮影してみるというのが僕の趣味のひとつです。最近は集めて撮影することがめっきり減りましたが、それでもフィルムカメラというのは、なかなかいいものです。フィルムを入れていなくても、シャッターをチャージしてその音を聞いたり、フィルム巻き上げの操作感を楽しんだりと、「持つ喜び」のある趣味ではないかと考えています。

 しかし……、

 フィルムの入っていないカメラを触って何が楽しいのか?

 と聞かれてしまえば、即答できないのも事実ですが、それはまさに趣味は千差万別ですから、僕が鉄道ファンの「喜び」を理解できないのと同じはないかと考えます。それぞれのひとがそれぞれの楽しみを持っているという事実、そしてそれが人間の気分をリフレッシュすることができるのではあれば、それは何でもいい……といってしまうと大袈裟かもしれませんが、それでいいのではないかと考えています。

 ああ、ええと、面倒くさいことを言及しておくならば、そしてこれが大事なことなのですが、趣味とは「公」(おおやけ)に配慮ではなく、「公共」として相互尊重していく姿勢も大切ですよね。

 儀式としての「試写」
 

ともあれ、クラシックのフィルムカメラの場合、例えば、ライカでも古いニコンでも何でもいいのですが、アンティークといえば聞こえはいいのですが、そのカメラそのものは「中古」ということになります。

 もちろん、「これこれこういう不具合があって安くしてますよー」とか表示しているものもありますが、「完動品」と言えども、一応は、フィルムを1本入れて試写して、きちんと動作するかどうか確認することが必要不可欠になってきます。カメラの癖やレンズの状態というのは、フィルムを入れて撮影し、そして現像するまではっきりとは確認できません。

 そして、人にもよるのでしょうが、だいたい試写する場所や構図、あるいはシチュエーションというのは決まっているものです。その意味では、中古カメラの試写というものは、愛好家にとっては儀式のようなものではないだろうかと、そんなことを考えたりもします。

 フィルムカメラを使っての儀式あるいは洗礼は、讃岐へ流罪後は殆どなくなりましたが、それに代わって「あんときのデジカメ」という趣味を増やしました。こちらも試写が必要になります。要は正常に動くのかどうなのかということです。フィルムに比べると格段に「楽」なのですが、僕の場合、その儀式の場所は、香川県善通寺市の総本山善通寺がどうしても多くなりがちです。別に「絵」になるわけではないのですけどね。

最初期パナソニックは素直な描写です

 今回ご紹介するパナソニックのLUMIX DMC-LC33は2003年に発売された「あんときのデジカメ」です。このシリーズでもLUMIX DMC-LX2を紹介しましたが、たしかに色使いが「派手な」印象でしたが、最初期パナソニックのコンデジは割合と素直でクリアーな描写をするというのがファーストインプレッションです。

 加えて2003年の製品ながら、動作が軽快なことには驚きました。エントリークラスの単三電池のコンパクトデジタルカメラですが、LC33はCCDやレンズ、主要な画像エンジンなどは上級機と共通とのことで、ここにパナソニックがデジタルカメラに力を入れていたことが理解できるのではないかと考えています。

 では、簡単にスペックを紹介します。撮像素子は原色フィルター1/2.5型CCD334万画素、レンズは35mmフィルムカメラ換算で35-105mm相当の3倍ズームになります。開放f値はF2.8(ワイド端)~F4.9で、細かい話ですが、当時のエントリークラスあるいはミドルクラスのコンデジが広角端が38mm前後でf3.5とかザラにありますので、35mmf2.8とは非常に優秀なレンズではないかと思います。原色を鮮やかに再現しつつも画質はシャープで、僕としては非常に好みの色使い。非常に優秀なカメラという印象です。

 このカメラは実は2台目……“代”ではありません……になります。2年前に購入後、試写の途中で落下で壊してしました。10月に程度のよいものが安く出ていたので再び買い求めたのですが、落下に注意しながら、大切に使っていきたいと考えています。ということで拙い写真ですがご笑覧くださればと思います。

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↑ 光学広角端35mmで撮影(A)。

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↑ 光学望遠端105mmで(A)を撮影。

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↑ 光学広角端35mmで撮影(B)。

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↑ 光学望遠端で(B)を撮影。

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↑ 光学広角端35mmで(C)を撮影。やや白飛びしてますね。

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↑ 光学望遠端105mmで(C)を撮影。

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↑ 明暗のはっきり別れた構図ですが、きちんと再現されています。

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↑ マクロモードで撮影。

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↑ こちらもマクロモードで撮影。

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↑ こちらもマクロモードで撮影。背景がきれいにボケています。

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ということで撮影データ。プログラム撮影、ISO100、ホワイトバランスオート、露出補正なし。画像は画像は2048×1536サイズで保存。撮影は10月27日。撮影場所は香川県善通寺市。


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氏家 法雄 ujike.norio
氏家法雄/独立研究者(組織神学/宗教学)。最近、地域再生の仕事にデビューしました。