【75】佐藤多佳子さん シロガラス 絶対に面白い 2022.9.24
前回、佐藤さとるさんの「誰も知らない小さな国」の話をしたときに、もう一度読んでみようと思う、ということを書きました。
それで図書館に行き、児童書のコーナーに行ったのです。
そこで借りて再読した「誰も知らない小さな国」については別稿で触れたいと思っていますが、そこで新たな出会いがあったのです。
それが、佐藤さとるさんの隣に並んでいた佐藤多佳子さんの「シロガラス」シリーズでした。
僕はもう、佐藤多佳子さんと荻原規子さんのことが双璧で大好きなのです。
荻原規子さんのことは後日別稿で書くこととして、
佐藤多佳子さんですが、
「一瞬の風になれ」で出会い、「サマ-タイム」「しゃべれどもしゃべれども」「神様がくれた指」「黄色い目の魚」そして「第二音楽室」など、どれもなんでこんなにと思う位大好きなのです。
これらの本は私の本棚で荻原さんと隣同士に並べています。
先日は図書館で「明るい夜に出かけて」というのを見付けて早速借りて読みましたが、これもとても面白かったです。
ここに挙げた佐藤多佳子さんの本は図書館だとヤング向け大人向け本のコーナーに並んでいます。
それで、今まで、そこしかチェックしていなかったのですが、主人公が小学生ということからなのでしょうか、「シロガラス」は子供の本の方に配置されていたのです。
佐藤さとるさんのおかげで出会えました。
僕の好きなジャンルに、不思議な話、学園ものがあります。なんで好きかというと好きなものは好きというしかないのですが、これをいっぺんに満してくれるものに、荻原規子さんのRDGシリーズがあります。これは面白いです。
これが全巻完結したのが2012年で、シロガラス第1巻は2014年に刊行されています。
佐藤さんの本は、割と身近な実生活のところに題材をとったものが多かったようで、伝奇小説は私の知る限りでは初めてのような気がします。もしかすると佐藤さんと荻原さんは互いに尊敬しあうとても仲のよい間柄なので、シロガラスの誕生にはRDGにインスパイアされた部分もあるのかと想像すされ、佐藤さん版のRDGとも位置付けられるような気がするのです。
佐藤さんがよくぞ受けて立って。新しいジャンルにどんな世界を開くのか、第1巻の扉の案内を一目見ただけで、これは絶対面白い、に決まっているとワクワクして1‐4巻をまとめて借りてきてしまいました。
最初は少しゆっくりした展開でしたが、3巻、4巻と流れは怒涛のような急流に変っていき、読み切るのがもったいないと思いつつ、止めることができなくて4巻まであっという間に読み切ってしまいました。
お話はまだまだ途中で、第5巻が2018年に刊行されているようです。すぐに読もうかとっておこうか?
佐藤さんにお願いしたいことは二つあります。
一つはシロガラスを簡単に終わらせないで、いつまでもできるだけ長く書き続けて欲しい。
二つ目は、でも私が生きている内に完結してね。
というお願いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
それにしても、阿部智里さんの「烏に単衣は似合わない」とか白川紺子さんの「後宮の烏」とか烏が主役の本が続々出るのは何故なのでしょうね。