はる
みなさんは聴きましたか。
ヨルシカの「晴る」。
とてもとても素敵な曲ですよね…
晴る。
アニメ『葬送のフリーレン』の2期オープニングテーマ。
ヨルシカの新曲が2期OPだよと、アニメ好きの友達に教えてもらったのが、曲を知るきっかけだった。興味はあったが、その頃の私はまだアニメを観ていなかった。
しかし、もとより私はヨルシカがとても好きで、それでn-bunaさんのボカロもとても好きなので、テレビのCMでアニメ映像とともにサビの部分が流れたとき、あ、ヨルシカ、と気づいていた。
でも、あらためて聴いたのはアニメをちらっと観た時で、ちゃんとmusicアプリで全曲通して聴いたのはつい先週くらいのことだった。
アニメ映像付きの「晴る」をテレビで観た時、絵の美しさも相まって、心を鷲掴みにされた。
私が特に好きな最初の部分にある「貴方の目はビイドロ」のところでは、フリーレンのあおい眼がこちらを向くのだが、はっとしてしまう。むしろあの綺麗な曇りなき「ガラス」がこちらを向いたから、この歌詞を好きになったのかもしれない。
▼歌い出しが優しくて好き
貴方が目を閉じれば、瞼の裏にいつかの夕暮れが見えるのか。
それとも、貴方が目を閉じるから、世界が夕暮れに見えるのか。
「何を思っているんだろうか」とぼんやりとした問いかけような、独り言のような歌詞の後、suisさんの「んん〜」もとても優しくて、それでいて風の軽やかさがあって好き。
▼続きの歌詞
「晴るの匂い」
雨の匂いはよく耳にするし、想像つく匂いだが、晴るの匂いとはどんなだろうか。「晴れ」ではなく、「晴る」だから、まだ雨は降っているだろうし、これから「晴れる」のだろう。晴れる予感を感じさせる匂いを思い描いてみる。
また、『葬送のフリーレン』に登場するキャラクターはドイツ語由来の名前が多く、「晴る」をドイツ語に翻訳してみたら、「Blauer Himmel(青空)」つまり「ヒンメル」の名前になると、一時期ファンの間で話題となり、少し世界観を覗かせてもらっているだけの身としても、とても胸が熱くなってしまった。
個人的にグッと来たのは、「少しだけ晴るの匂いがした」の部分で、ヒンメル後ろ姿の銅像が映し出されるところだった。ヒンメルはもういないが、少し耳を澄ませば、花を嗅いでみれば、空を仰げば、鳥が飛び立てば、「どこにでも」彼は「いる」。
▼1番好きなところ
アニメのOPでは流れないが、個人的に1番好きなのはこの部分。二番目のサビと最後の盛り上がりの間に挟まれた、ゆるりとした軽快な間奏。ヨルシカの歌詞に垣間見える詩的な美しさに、私はいつも心酔してやまないのである。
それで、少し話がずれてしまうけれど、間奏と言えば「メリュー」の2:13あたりからはじまるメロディがダントツで好き。3度の飯よりここの間奏。
話を戻そう。
音の「はる」として、「晴る」ではなく「春」が出てくる。
昨夜は一晩中雨が降りしきって、天気予報では今日も雨やらみぞれやらだったが、お昼前にはすっかり雨も止んで、晴れそうな雰囲気さえあった。午後に出かける用事があったので、身支度をして家を出た。すると外はもう晴れていた。ささやかな春を感じた。
頭の中では言わずもがな「晴る」が流れていた。イヤホンを取り出し、「晴る」をかける。聴き始めて、今日が最も心情とマッチした「晴る」だった。
音楽の楽しさはここにあると思う。
いつ聴いても、どこで聴いても、誰が聴いてもいい。違う景色、気分、天気、時間で聴くと、違った味わいが出る。自分にとっての何かのベストマッチを探し当てた時、音、ある場合には言葉、そしてそれによって引き出された感情、思いが奇妙に混ざり合い、かけがえの無い経験と感動が得られる。
今日がそのベストマッチだ。イヤホンから流れるメロディと歌声と、晴れた頭上の青さと春の気配だけで、心が踊る。アニメのOPと一緒に聴いた時とは違う感情。違う形の幸せ。
つい先日、「晴る」のPVも公開されたが、SNSで色んな方が考察をしているのを眺めながら、凄いなと感心しつつ、勉強しつつ、私は私なりに楽しんでいるところだ。この先も何回も見て、忘れた頃にまた見て、私なりの感動を探したいな。
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3月9日、朝10時。ヨルシカのLIVE「月と猫のダンス」チケット取れませんでした。。くぅ。。いつか行けたらいいな。。
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2024.3.8 星期五 晴る
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