【過去の投稿から】「みんな、ひとりで、ひとつ。」〜藤井風 2ndアルバム『LOVE ALL SURVE ALL』リリースに寄せて〜(2022.3.23.Instagram)
先日のライブが話題の藤井風さん。2022年3月、彼の2ndアルバムがリリースされた際に、わたしがインスタグラムに投稿した文章をこちらでも掲載します。
あらためて読むと、今は少しフェーズが変わって、もう「もがき」は要らなくて、いつも心地よくリラックスして過ごせばいいのだな、と思えるようになっているじぶんに気づきます。
あれからまだ2年半しか経っていないのが信じられませんが、風くんもわたしも、それはまあ濃い2年半でしたね!(笑)
世の中は相反するものが同時に起こるという矛盾で満ちているー。いつも最終的に辿り着くこの考え方について、頭では理解しつつも、いや本当にそんなことが起こりうるのか?と疑いたくなったり、実感を伴えなかったり、もやもやを抱えてきた。
そんなとき現れた、藤井風。最先端のポップミュージックの中で歌われていたのは、もう何千年ともがき続けてきた人間の智慧や哲学だった。彼が放つ言葉や声、ピアノの音色は軽やかで深く、繊細で力強い。守りたいものと手放して構わないものをしっかりと捉え、涙のあとはほほ笑みを忘れない。その生きざまに触れながら、わたしはあんなにも信じられずにいた世の中の矛盾を易々と確信し、認め、受け入れていたのである。彼の両手は、矛盾も迷いも不安もすべて包みこんでしまうほど大きく、強く、温かい。
ポップミュージックの可能性、もっと言えば人間の可能性。彼を見ていると本当に、その大きさに驚き、わたし自身、人間でいられることがうれしくてたまらなくなる。人間はまだまだこんなもんじゃないんだ、今に見てろよ。誰に向けたいのかも分からない情熱があふれて止まらない。
すべてを解決する鍵は見つからない、、、それは真理かもしれない。それでも愛を歌うことをやめない彼は、あかるい未来を信じてもがき続けるわたしたちの光だ。
全てはそういうふうにできている。もがいてもがいて、あとは任せる。そうやってつないできた人間のいのちを、わたしたちはこれからもつないでいく。
同じときを生きているすべてのあなたへ。出会ってくれてありがとう。そしてリーダーの大役を引き受けてくれた藤井風さんに、心からの敬意と感謝を贈ります。
みんな、ひとりで、ひとつ。だから、大丈夫。