上野イクヨ

フリーランスのライター・編集者、鹿児島暮らし。屋号は「トーク・トゥ・ミー」。小説を書いたり、歌をうたったりしています🕊️✨ Thank you for the music ☺︎

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マガジン

  • ことばの栞

    心にのこった言葉、誰かとシェアしたい言葉など。

  • 音楽のこと|Thank you for the music

    「わたしの人生を豊かにしてくれてありがとう」の意を込めて、さまざまな音楽にインスパイアされ創作した短編小説やエッセイをお届けします。

  • 東京2024秋

    東京ひとり旅の記録と記憶。

  • 映画のしずく

    映画の感想とか、映画からインスパイアされた言葉とか。

  • #創作大賞2024 応募作品

    noteの#創作大賞2024 に応募したエッセイと、募集要項。

最近の記事

  • 固定された記事

「トーク・トゥ・ミー」|note再開、はじまりの1年を振り返る

昨年の夏、それまで2年半も放ったらかしていたnoteを再開させました。そして今年の7月31日で、ちょうど一年。記念に(?)、この一年をnoteにあげた記事とともに振り返ってみようと思います。 再開のきっかけとなったのは、とあるライブに出向き、ガツンとやられてしまったことでした。 それから少しずつ、心のうちにある思いを綴りはじめました。 こんなことを書いて恥ずかしいとか、何のためになるのかなとか、ぐらぐらしながらではありますが、顔の見えない誰かの♡(スキ)に助けられ、なんと

    • 詩|「ことばなんて」ー谷川俊太郎さんに贈るー

      ことばなんて 千野 桃 どうして零れるのでしょうか ことばなんて ことばなんて これっぽっちも救ってはくれない けれどいま たしかに溢れることばを わたしから溢れるおもいを あなたに伝えたくて あなたがくれたことばで いまはじめて あなたにあげます 世界じゅうが声をひそめるこの夜に *** 谷川俊太郎さんの訃報を受けて、詩を書きました。千野桃、というのは私の作家名です。(実はずっと前からあたためていました) *** 谷川俊太郎さんのことばが必要だったとき、私は大抵

      • 連載エッセイ【東京2024秋】、ついに完結しました!全7回。たくさんの方に読んでもらえたらいいなあ…。 https://note.com/ui_sm/m/m89873081e326

        • 【旅日記】東京2024秋|7.上野 〈 不忍池 〉(完)

          蓮の葉ゆらす風の中で そしていよいよ、東京ラストデイ。最後の日は上野・不忍池へ。 若かりし日の2年間を過ごした東京で、わたしは夢にやぶれ、というか夢に挑むことすらできず、ただ無力感だけを引きずって地元へと戻った。「東京はわたしには合わなかった」。そういうことにして、夢からも離れて。 なんとなく後味の悪い東京生活だったけれど、いくつかの心の拠りどころはあったのだと思う。上野周辺はそんな場所のひとつで、訪れるとき、その目的はもっぱら詩人の立原道造さんの記念館に行くことだった

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        「トーク・トゥ・ミー」|note再開、はじまりの1年を振り返る

        • 詩|「ことばなんて」ー谷川俊太郎さんに贈るー

        • 連載エッセイ【東京2024秋】、ついに完結しました!全7回。たくさんの方に読んでもらえたらいいなあ…。 https://note.com/ui_sm/m/m89873081e326

        • 【旅日記】東京2024秋|7.上野 〈 不忍池 〉(完)

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          【旅日記】東京2024秋|6.表現のゆくえ

          分かりにくさ、分かりやすさ 映画のあと、ライブまでの時間を会場近くのプロントで過ごして、ふたたびLINE CUBE SHIBUYAへ。 折坂悠太さんのライブ2日目は、1日目とは違う印象を受けた。1日目よりも冷静なわたしで観られたということが大きかったのだと思う。折坂さんの歌、昨日よりエモいなーとか、お客さんの層がたぶん昨日とは違うなー(ビギナーが多かった感じ?)とか、「感じること」に「考えること」が加わって、1日目を「過去」とするなら2日目は「今」と「未来」を見つめるよう

          【旅日記】東京2024秋|6.表現のゆくえ

          本日、連載エッセイ【東京2024秋】の4と5を公開しました。まだ続きます!

          本日、連載エッセイ【東京2024秋】の4と5を公開しました。まだ続きます!

          【旅日記】東京2024秋|5.エターナル・サンシャイン 〈Bunkamura ル・シネマ〉

          彼女たちと 道玄坂からふたたびスクランブル交差点を通って(ほんとうに多種多様な人。しつこいですが)、移転営業中のBunkamura ル・シネマ へ。映画「エターナル・サンシャイン」を観るため。 この映画が公開された20年前のある日、わたしは出張で東京に来ていた。学生時代に暮らした東京ではあったけれど、その頃はもう地元に戻っていて、東京は数年ぶりだったと思う。滞在中にぽっかり空いた自由時間に、新宿の大きな劇場(名前は忘れてしまったけれど)で観たのが「エターナル・サンシャイン

          【旅日記】東京2024秋|5.エターナル・サンシャイン 〈Bunkamura ル・シネマ〉

          【旅日記】東京2024秋|4.渋谷 〈 トップ 道玄坂店 〉

          ほどの良い、店 今朝も(といってももうすぐ昼、の時間だけれど)渋谷へ。 なんと今日のツアー最終公演、完売していたチケットが急きょ機材席開放で追加販売されることになり、昨日の深夜に取れてしまった。なんという幸運。なので、今夜もライブへ行けることになったのだ。 実はなんとなく最終日も行けるんじゃないかなあと思っていて(アテなんてひとつもないのに!)、旅はあえて2泊にしておいた。とはいえ確証はなく、旅の直前になってもチケット完売の事実は変わらなかったので、東京在住の友人に「会

          【旅日記】東京2024秋|4.渋谷 〈 トップ 道玄坂店 〉

          【東京2024秋】と題した〈旅日記〉を連載します。今日は1〜3までアップしました。まだ続きます!

          【東京2024秋】と題した〈旅日記〉を連載します。今日は1〜3までアップしました。まだ続きます!

          【旅日記】東京2024秋|3.折坂悠太・呪文ツアー 〈 LINE CUBE SHIBUYA 10/17 〉

          あなたがくれた、とっておきの呪文 この旅の大きな目的というか、そもそもこのライブを観たくて決めた東京行きだった。LINE CUBE SHIBUYAはわたしの地元からは遠く、行きやすい会場とはいえなかったけれど、タイミングや流れに任せていたらいつの間にか東京に来ることになってしまった。 なんせ東京自体も久しぶりで、LINE CUBEは初めて。渋谷公会堂だった頃は何度か来たと思う。 開場前、列に並んで幾人かの友人にLINEをした。「来たよー!」。撮ったばかりの外観写真をつけ

          【旅日記】東京2024秋|3.折坂悠太・呪文ツアー 〈 LINE CUBE SHIBUYA 10/17 〉

          【旅日記】東京2024秋|2.渋谷 〈 ウィリアム モリス 珈琲&ギャラリー 〉

          東京に来た ベッドに横になって頭を解放したら、体がポカポカとあたたまってきた。しばらく心地よさを味わって、よし、そろそろ動こう。荷物を身軽にして、部屋を出た。 山手線で渋谷へゆく。 渋谷駅。すごい人だ。ほんとうに、すごい人。外国人がとにかく多い。すれ違う人のほとんどが外国人なのではないかと思うほど、外国人の街になっている。 旅に向かうとき、あまり細かいところまで予定を立てない。けれどこの旅の目的を果たすには渋谷に行くことが必須だったので、立ち寄れる喫茶店を3つだけ調べて

          【旅日記】東京2024秋|2.渋谷 〈 ウィリアム モリス 珈琲&ギャラリー 〉

          【旅日記】東京2024秋|1.東京へゆく

          Mr. Blue Sky 飛行機に乗り込んで、席に座る。3人掛けのシートのいちばん窓側の席。空が見たかったから、窓側を予約していた。小窓から覗いた比翼の先にSolaseed Airの黄緑が見える。少しあかるい気分になった。空は、曇っている。 ゆっくりと動き出す景色を見ながら、この旅のタイトルを考えていた。ひとりだし、秋だし、"センチメンタル・シティ・ロマンス"って感じかな。そう思ったとき、景色のなかにANAの青がたくさん見えて、あ、"Mr.ブルースカイ"にしようと決めた。

          【旅日記】東京2024秋|1.東京へゆく

          【東京旅日記】と【ライブ感想文】を書くのを楽しみに帰ってきたら早々、風邪をひいてしまった。頭が痛くて思考がまとまらない。記録はある程度残しているけれど、記憶が薄まりそうでこわい。それでも覚えていることがほんとうに大事なものかもしれない。焦るなよ。急かすなよ。でいいのかもしれない。

          【東京旅日記】と【ライブ感想文】を書くのを楽しみに帰ってきたら早々、風邪をひいてしまった。頭が痛くて思考がまとまらない。記録はある程度残しているけれど、記憶が薄まりそうでこわい。それでも覚えていることがほんとうに大事なものかもしれない。焦るなよ。急かすなよ。でいいのかもしれない。

          エッセイ「燃え殻3」

          まただ。また今日も、燃え殻さんに泣かされた。 わたしは燃え殻さんに会ったこともないし、じぶんの生い立ちについて話したこともないのに、なぜか燃え殻さんはわたしの「人生のベストソングリスト100」(そんなリストは作っていないけど)に入っているような特別な曲たちのことを知っていて、いつもラジオでわたしの心をぎゅーんと突いてくる言葉を発したあと、そのリストの中からぴったり合った音楽をかける。語られた言葉ですでに心をぎゅーんと突かれているわたしは、これでもか!という燃え殻さんの選曲に

          エッセイ「燃え殻3」

          切り取り方は違っても、結局はみんな、おんなじで。 ねぇ神さま、あなたはきっと、 どうしようもない絶望と思いもよらない希望を交わらせながらガラスの欠片に反射する光を見つめる人びとの姿に、目を細めているのでしょうね。本当にみんな、かわいいよ、って。

          切り取り方は違っても、結局はみんな、おんなじで。 ねぇ神さま、あなたはきっと、 どうしようもない絶望と思いもよらない希望を交わらせながらガラスの欠片に反射する光を見つめる人びとの姿に、目を細めているのでしょうね。本当にみんな、かわいいよ、って。

          「折坂悠太という歌があった」/折坂悠太 FUJI ROCK FESTIVAL'24・ホワイトステージ配信ライブレポート

          (ライブレポートの練習として。敬称略。) 会場いっぱいにふくらんだ観客と、高まる期待が波のように押し寄せるホワイトステージ。バンドメンバーとともに現れた折坂悠太は、ブラックリネンのような柔らかなセットアップに身を包み、ステージの上、まずは深々と一礼した。 2022年のグリーンステージでも披露された「芍薬」で幕が開ける。いきなりの「芍薬」で一気に盛り上げる!というよりは、沸々としたエネルギーを徐々に放出していくイメージ。近ごろの折坂が見せる自然体の姿が、内なるエネルギーの凄

          「折坂悠太という歌があった」/折坂悠太 FUJI ROCK FESTIVAL'24・ホワイトステージ配信ライブレポート