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物語を綴るとき

物語を綴るとき、主人公は私であって私ではない。私の中にある純粋で無垢な部分とか、強烈で激しい厳しさとか、揺らぐことのない母性とかを、まるで精油を抽出するみたいに丁寧に蒸して溜めてぽたぽたと落とした雫のようなもの。

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上野イクヨ
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