◇ドルフィンズ妄想日記◇ 2025.1/20に布団の中で考える名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
暗い寝室の天井をぼんやりと見上げながらふと考えた。
常勝チームのファンの気持ちとはどのようなものだろう。
シーズン開幕から事が上手く運んでそのまま地区優勝を掴み取り、準備を整えてCSに臨む。それはファンならば誰もが一度は体験してみたいと思うはず。今シーズンのドルフィンズは序盤戦から苦しみ、早々にそのチャンスはなくなった。
しかし、シーズン後半に調子を上げていき、大逆転で、死に物狂いでCSの切符を掴み取る。そんなチームの成長を見守り応援できるのならば、それもまたファン冥利に尽きる展開だ。
今シーズンの名古屋ダイヤモンドドルフィンズには、その舞台が用意されつつある。ドラマチックな後半戦がもうすぐ始まる。
序盤戦はとにかく苦労の日々を送った。
チームの連携があわず、5人の意図がバラバラになる。
特にディフェンスでは、ローテーションが間に合わず、コミュニケーションミスが起きてノーマークができるなど、チームディフェンスは崩壊に近い試合もあった。
オフェンスもその影響なのか、ちぐはぐな印象で、そのためか分からないがスリーが全く入らない。こんなに入らないのも珍しいという有様だった。
そうなるともちろん強豪チームには歯が立たない。下位チーム相手にも負けがつく。
試合が劣勢になると、どうしても我慢が続かくなり、最後は大崩れするケースが多かった。
メディアに並ぶ皆のコメントも危機感で溢れていた。デニスHCの困惑と焦りや迷いが滲み出ていて、モチベーションやカルチャーが分からないという言葉まで飛び出す始末。怒りならいいが(試合中はいつも怒っている)まさかこんな言葉が飛び出すとは驚いた。
ファン目線で、浮上のポイントは2つあった。
1つは今村復帰。
特に復帰前後には強い言葉を常に発信し続けていた。コメントがすごい、言語化能力がすごいと感嘆させられた。
これが琉球時代に培った日本人エースの自覚か。種類は違うが、昨年の須田に通ずる凄みがあった。
2つめはバイウィーク。
ここで改めてチームのコミュニケーションを深める時間を作り、練習を重ねる事で、連携が上向きになっていった。
チームの状態が上がると、まずディフェンスローテーションが速い事が分かる。
前からのプレスでプレッシャーをかける事ができて、優位に立てる。
ディフェンスリバウンドも少しずつ改善していく。
そして、少しずつだがスリーが入るようになってきた。
オフの食事会やミーティングなども含めて、チームワークの向上に努めた選手やスタッフたちは素晴らしい。
最近は大崩れをしない。悪い時間帯もディフェンスで我慢できる。
そうなると自然と勝ちが先行してきた。
強豪チームとも互角の試合を見せて、連戦に勝ち越しも成し遂げた。
オフェンスでは、今村がハブの役割を担う。
セカンドハンドラーとして常にスペーシングを気にしてバランスを取り、
出番がくればドライブ、必要があればスリー、基本はバランスを取ることを優先し、スピードはないがキープ力があるドライブでプレイメイク。
そのせいかフローターが入らないなど、個人スタッツは苦戦した。
しかし明らかにチームオフェンスが流動的になり停滞しなくなってきた。
齋藤との絡みも見事。
最近ではエサトンとのPnRも息があってきて、ハンドラーとしても成長を見せる。タイミングが合わないパスミスも減った
他の新規選手では、
メイも少しずつ息があってきてドライブやボールプッシュが生きるようになってきた。あとはスリーの確率だけ。
そんな矢先の怪我は本当に残念。復帰を待ち望んでいる。
緊急補強のバッツ!
昨シーズンのスミスの経験値が生かされる。チームにとって重要な役割を担ってくれるはず。合流直後の東京戦でその片鱗を見せてくれた。
マーフィーはフィジカルの強さを存分に披露し始めた。東京戦の速攻のダンクは燃えた。あとはスリーがもう少し入れば完璧になる。フリースローの確率向上は見事。ディフェンスは言うまでもなく最高。
加藤は最近またプレイタイムをもらい出したので一安心。良いところを随所に見せている。高速ドライブとスリーが武器。さらに成長したら誰にも止められなくなる逸材。
チータムはチームにフィットしてきて、その身体能力を活かした派手なプレイが増えてきた。そしてリバウンドも増加。もはや心配なし。シーズン後半は相当暴れるはず。
そして復帰したメイのスリーが入るようになれば、優勝も狙えるチームになる。メイは怪我を完治させて、コンディションを万全にして帰ってきて欲しい。
チームの課題を整理しておくと、
・ディフェンスリバウンド
・スリーポイントシュート確率
・齋藤がベンチの時のオフェンス
・ビッグマンの層の薄さ
以上の課題をどう解決していくのか、こちらも楽しみに見ていきたい。
デニスHCが選手に最も求めるのは成長である。その信念ゆえタイムアウトは極力取らずに選手に任せる。結果失敗するシーンも沢山ある。
バスケットはコート上で選手たちが主役となるべき。その理想を追い求めている事もあり、チームに完成形はなく、毎シーズン新たなテーマを持って悩み苦しんでチームを作る。
さらにコート上だけでなく、名古屋の地にバスケットボールのカルチャーを根付かせるいう大きなプロジェクトに取り組んでいるという。
4年目となる梶山GMとデニスHCの長期政権で挑むのは優勝だけでなく、来シーズンからホームコートになるIGアリーナを満員にするというミッションだろう。
中日ドラゴンズや名古屋グランパスと肩を並べるプロスポーツチームとして名古屋で愛される事。
とてつもなく大きな挑戦だが、今シーズンここからの逆襲でCS進出を果たした暁には、昨シーズンを超えるドルファミの熱狂と、新たなファンの獲得をどちらも成し遂げて、大きな一歩を踏み出せるかもしれない。
ぜひともドラマチックなシーズンにしてほしい。
最後に。
ドルフィンズさんPodcastやってほしいな。おやすみ。