29言語目を追加したるさかい
ここで言及したことがあったかどうか。大変面白そうな本が最近公刊されました。世の中、面白そうな本が多すぎて困りますね。
共編者のお一人、風間伸次郎先生にはずいぶん長い間お世話になっており(個別言語の文法研究の業界は意外に狭いという説があります)、これは宣伝しておきたいなと。そう思う一方…
28言語というのは、どうやら東京外国語大学に専攻がある言語ということのようですね。
なるほどなるほど。テュルク諸語のうち、トルコ語とウズベク語についてはもう言及があるというわけですね。
ならば、と私は考えます。勝手に便乗して、アゼルバイジャン語あたりも紹介してみるかと。
アゼルバイジャン語での『星の王子さま』のタイトルは、Balaca Şahzadəとなっています。
balacaが形容詞で「小さい」、şahzadəは「王子さま」。このタイトルだけでも、実はすでにアゼルバイジャン語のことが少し垣間見えるということはありますね。
一つ、形容詞と名詞の組み合わせとしては形容詞(修飾する側)が前、名詞(修飾される側)が後ということ。この点で、日本語と同じパターンだということがわかります。
もう一つは、şahzadəという語。ペルシア語の知識がある方は、きっとピンとくるのではないかと思います。「我々の単語が、そっちにいってますね?」と。
şahは「王」、zadəは「子ども」を表す語。王の子どもなので、「王子さま」という意味になるというわけです。
どうです?アゼルバイジャン語もついでに見ておきたくなりませんか?たとえば、系統の近いトルコ語と比べてどう違うか、みたいな感じで。
すでに上記の『28言語…』の本は個人的に注文してあって、明日届く予定なのですが、どういうレイアウトになっているのか一応見させていただいて、それからパロディ…というわけではないですが、便乗でアゼルバイジャン語の話などnoteでやってみたいなと思います。
多言語好きな方向け(インシャッラー)。コンテンツ予告ということでご期待ください。時間と余力があれば、本当ならカザフ語あたりも見てみたいところですが、ちょっと負担が大きそうな気もしています。
オスマン語もしかり。カザフ語の訳本とともに手元にあるのはあるのですが、アラビア文字の知識が微妙な自分にとっては、読むのは一苦労です。あーあ、学部時代に勝田茂先生からちゃんと習っとくんでしたねえ…オスマン語。
多言語の世界というのは、それなりに楽しそうに見えますでしょう。自分もその一端に貢献し続けられることを願うばかりです…と、昨日トルコ語の最初の講座を終えた私は一人思うのでありました。
では、何はともあれ。誰得かは知るよしもありませんが、アゼルバイジャン語ネタ提供に乞うご期待!