辞典はもう少し大事に扱いましょうね
昨日、つい出来心で書いたこちらの記事なのですけれども…
ちゃちゃっと思い付きをそのまま書いたような形で書きまして、その割にはまあまあ(自己評価としては)「スキ」をいただけたなと思っていたところでしたが、今朝ちょいと内容に関してツッコミというかお叱りの声と言うか、リアクションを言語学の先輩方からいただいてしまいました。一つが、このくだりで…
「『言語学大辞典』を粗雑に扱うんじゃねえよこのデコスケ野郎」(大意※)というお叱りの声、ごもっともでございます。そもそも、大辞典を対人武器として利用するという発想じたいが言語学徒としていかがなものか、というのは冷静に考えてみますとおっしゃる通りでございました。といって、Dunwoody PressのComprehensive Uzbek-English Dictionary Vol.1, Vol.2(写真)だったらよかったかというとそれはそれで伝わりにくいし、何より自分自身がいくらこれが重たいからと言ってキレ散らかしてそれを振り回すというのもねえ…ウズベク語-英語辞書はそういうもんのために使うんじゃねーし(あっそうか、だから三省堂の…とここでオレは大事なことに気づいてしまうの図)などとぐるぐる考えているうちに、なんかもう昨日の文章を書いたこと自体を後悔しだしている始末でございます。
で、もう一つのツッコミのほうがさらにきびしい。こちらも言語学の大先輩からのツッコミですが、同じく先ほどの引用部分のくだりで「大辞典2冊を片手でどう持つんだ」というもの。「右手と左手に持つことは不可能ではないけど、それを片手でとは言わない」。
おお…まったく自分では気づいておりませんでした。だがしかし、たしかにおっしゃること、ごもっともであります。片手で2冊は持てないっすな…「架空の物語は細部をちゃんとしないとね」というとどめまでいただいてしまいました。うむむ。返す言葉もございません。
というわけで、創作って難しいんだなと再認識した次第であります。ポリコレ的にもよくなかったというか、辞典に配慮した内容にするべきでしたね…といって、代替品としてなにかよきものがありましたかいなあ…
ということで、各種・各方面に配慮して修正版を以下の通り再提出いたします(するんかい)。
【創作】ある男の顛末(ver. 2)
友人たちがその男の自宅の本棚を見て、男に口々に尋ねた。
「これ、ぜんぶ『星の王子さま』なの?何語?これw」
「これ、全部読めるの?」
「読めないの?読めないのに集めてるの?なんで?w」
男はただ寂しそうに笑って、一言こう答えた。
「そこに… 多言語の『星の王子さま』があるからや…」
男の目には、うっすらと涙が浮かんでいた。
その様子を見た友人たちは、こう返した。
「いや、ないだろ普通www」
「自分が注文して買ったんだろw どうすんのこれ 世界中の本全部集めるつもりなの」
「てか、何冊あるの世界にw ぜんぶでwwwなにその無理ゲーwww」
男は逆上して、同じ本棚にあったなにやら内容はよくわからないがとにかく重たそうなシリーズ本の第1巻と第2巻をそれぞれ片手に大暴れしはじめた。
部屋の中のありとあらゆるものが散乱してしまい、あっけにとられる友人たちを部屋に残したまま、男は何かわめきながら服も着ないで走り去り、そのまま家から出ていってしまった。
男の行方は、誰も知らない。
どうでしょ。これでだいぶよくなったのでは?(なっていない)
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