【シリーズ】あるじとしもべのダイアローグ(16)
「あるじ」
「…」
「そこで寝られるとちょっと困りますよ そこは食卓のテーブルですから」
「…へん」
「えっ?今なんて」
「そんなん知らへん」
「そんなん知らへんてあるじ 困ります みんなごはん食べられないでしょ」
「どっかほかのとこで食うたらええやないか ワイここが気に入った 今からここで寝ます」
「寝ますじゃあないんですよあるじ ねえどいてください (ちくしょう重いなこのデカ猫め…誰がこの家に連れてきてん)」
「フフンしもべごときがワイをどかそうなんて無理無理 テコでも動かんでぇ」
「ちょっともう。なんでよりによって食卓の上なんですか」
「… おまい、なんで息してるの」
「なんで息してるのって、そんなことに理由なんてあるわけないでしょ 生きてる以上仕方がない」
「じゃあ、ワイがここで寝るのも同じことです 理由などない だが生きている以上仕方ない」
「いや全然違います あるじ せめてあっちのソファの上で寝てくださいな」
「むにゃむにゃ… …へん」
「え?今なんて すみませんもう一度」
「チッ 1回で聴き取らんかい『人間のことばなんかわからへん』言うてん」
「わからへんていまさら もうここまで400文字以上も書いたのに 全部台無しじゃないですか」
「…おまい、猫が人間のことばしゃべるの聞いたことあるんか」
「…」
「ないやろ?ないもん まあそういうことやねん おやすみ」
「ちょっと 熟睡しないでくださいあるじ こらっあるじ ねえってば」
(次回に続く!!)
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