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11日目:週末夜のバクーを散策する

「おはようございます」事案

ついに11日目。
この日12月11日は土曜日でしたが、日本時間の午前から研究会が開催されているのをすっかり忘れていました。えらいこっちゃ。あわてて午後からのセッションにログインして参加。

チャット欄に”Sabahınız heyir”(アゼルバイジャン語で「おはようございます」)と書いたら、バクーにいる事情をご存知ないある先生が「朝じゃねーよ」とアゼルバイジャン語で書かれるなどもしましたねそういえば…

ところで、研究会終わりでもちょっと話になったのですが。アゼルバイジャン語のsabahという語はなかなか面白い語なのです。先ほども書いたように、「おはよう」という朝の挨拶は

(1) Sabah-ınız xeyir.
朝-あなたの 良好(あるいは、「良好な」と形容詞的解釈かも)
「おはようございます」(lit. 「あなたの朝が良好(でありますことを)!」

と、ここでのsabahは「朝」を指すと考えられるのですが、この定型表現を除くと、「明日」と解釈されることが圧倒的に多いのです。

(2) Bu gün-ün iş-i-ni sabah-a qoy-ma.
この 日(=今日)-の 仕事-3単-を 明日-に 置く-命令否定
「今日の仕事を明日に延ばすな」

(アゼルバイジャン語のことわざ)

トルコ語では「朝」はsabah. ですから、トルコ語とアゼルバイジャン語で意味の「ずれ」が起こっているパターンの一つと言えます。ではアゼルバイジャン語の「朝」は?となると、”səhər”という語がちゃんとあるんですよね…

ともかく、なんとか研究会に顔を出すことはできました。あぶないあぶない。チュルク語学界隈の各位にバクーからいろいろと報告もできたので、ようございました。「元気そうですね」とも言われましたが、そりゃもう。

朝のテンションだったことをのぞけば、バクーにいる私なのですから。水を得た魚状態(注1)なのでしょう。しらんけど。

注1:水に沈むタヌキ説もある。この議論に関しては今後の研究に委ねたい。

企画を練る仕事

さて研究会参加後、こちらは昼過ぎに。昼食を適当に調理して済ませたのち、来年の某講座企画(注2)の作業にとりかかります。

かなり自分の裁量が大きい仕事でして、誰が何を担当するか、その担当はいつごろやる(やってもらう)か、どこで何をどうするか等、自分でデザインを考えなければならないのです。

やりがいはあるなたしかに。あるけど、心理的なプレッシャーとしても厳しい…まあしかし、その来年のための今回なのですもんね。よきものになるようにしたいところです。

注2: 来年の3月ごろ正式にアナウンスがあるかと思います。だいたい予想はつくことかとも思いますが、お楽しみに!

昼食が軽かったせいか、早めに空腹になってしまいました。ということで、早々に事務仕事も切り上げて、食事に外出するついでに土曜夜の中心部を散策しておこうかということに。

夜の繁華街散策

ここで、バクー市内中心部の地図を改めて。

もはやよく知られたことかとも思うのですが、アゼルバイジャン、バクーはカスピ海西岸に位置する大都市の一つ。これも今更ながらですが、アゼルバイジャンの首都でもあり、同国最大の都市でもあります。

私の渡航はこれでたしか8回目。
これだけ来る機会を得られれば、中心部の地理感覚も勝手知ったるという感覚にはなるのですが、街の光景は何度見てもいいものだなと思います。

なぜこの感覚が、アンカラでは乏しかったのでしょうね?(ゼロとは言っていないことに注意!)生活した街と、短期で訪問した街の違いなのでしょうかね。どうでしょうか。

さておき。夕食に出かけましょう…

旧市街、イチャリシャハル城壁外側のアズィズ・アリエフ通り(Əziz Əliyev küçəsi)。

たくさんの人で賑わう中心地、「噴水広場」(Fəvvarələr Meydanı)近くのカフェで夕食をとることにしました。思ったより人が少なくてラッキー。
私は人が多い場所があまり得意ではなく、とりわけ食事を摂るときに周りに他のお客さんが多いと落ち着かないタチなのです。

今回、はじめて食事する店でビールも注文しました。
どういうわけか、酒類を提供しないレストランが多かったのですが、あるいは感染症対策の一環だったのかもしれません。アゼルバイジャン国産のビールといえば、Xırdalanが思い浮かびますね。

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