『白水社の本棚』という娯楽を享受する
『白水社の本棚』は、同社の季刊誌。ありがたいことに、長年送付してもらっています。おそらく以前本を出版したときに、自動的に登録してもらったのが最初だと記憶しています。
同誌は要するに新刊本・既刊本のPR誌なのですが、随筆が毎回バリエーションがあり、読み物として純粋に面白い。最新号は同社のシリーズ「文庫クセジュ」が70周年ということで特集が組まれています。
このエントリーを書いている途中で気づいたのですが、日本語版の70周年、ということなのですね。オリジナルのフランス語版はさらに10年前の1941年、と。
白水社が出している新書シリーズという漠然とした認識しかなかったのですが、なるほど白水社、フランス語とのかかわりというのがキーワードなのですよね。
創業者の福岡易之助は、東京帝国大学仏文科の卒業とのことで、なるほどそういった経緯で白水社がクセジュシリーズの刊行を始めたというわけですか。よくぞ東京帝国大学に仏文科が存在してくれたことです…(わりと真顔で)
さてその白水社、ニューエクスプレスシリーズでフランス語はもちろんのこと、相当広範囲に語学書での対象言語を広げている。私含め、個別言語をやろうとしている身からすると、今や足を向けて寝られない屈指の出版社の一つといえましょう。
私の関心は、この多言語的方針にはどこで転換点があったのかということなのですが、実際のところどうなのでしょうね。
トルコ語についても白水社から出版された語学書は多く、その恩恵たるやいかばかりか。
この流れでいけば、きっとそのうちトルコ語以外のテュルク諸語もきっとそう遠くない将来に出てくるのではないかと思うのですが、果たしてどうでしょうか… 書き手ならそろっていますからね…
ということで『白水社の本棚』。トルコ語にかかわる端くれとしていろいろなことを考えながら読みふけっているところです。
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