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【地元散策の記】樫山町の天福寺にもお参りしてきました

先日、ポリワーノフの足跡を求めて三重町を散策した話を書きました。
今回はその続き、隣接する樫山町にある天福寺を訪れたことも書いておこうと思います。


樫山に天福寺あり

この寺は長崎のいわゆる潜伏キリシタンゆかりの場所として知られているのだそうで、三重地区に行ってみようと思ったときに周辺地域のことをリサーチしていたときに、不勉強ながらはじめてこのお寺の存在を知った次第でした。

ちなみにこの寺は曹洞宗でもあって、母方の宗派と同じということで個人的にも親近感を感じます。

東堂さんのお話

お参りしたら寺の東堂さん(i.e. 禅寺で、前任の住持さんを指すのだそうで、この言葉もご本人から教わりました)がいらっしゃって、お話をしてくださいました。江戸時代にまで遡る潜伏キリシタンと仏教お寺の逸話を直接伺う、ありがたい機会となったのでありました。

異なる文化、異なる宗教を当時の人たちはどうとらえていたでしょう。
それこそ遠藤周作の作品ではないですが、現代でも常に考えさせられるテーマですよね。

かくして樫山、そして天福寺も、世界遺産に登録されてこそいない、いわばスポットライトが直接当たっていない場所なのでしょうが、それは別にして仏教とキリスト教が深く互いに関わった場所という意味では、往年の長崎を象徴する場所の一つといえるのだろうと思います。

長崎の潜伏キリシタン関連遺産ということで、2018年に近隣の外海地区が世界遺産に登録されたのはよく知られているところですが、この天福寺も樫山町も「世界遺産」としては登録されていないとのことでした。

が、登録されていないから潜伏キリシタンの歴史に無関係ではもちろんないわけです。前述の東堂氏は今回、親切にも私ごとき一介の訪問者に禅の教えの話までしてくださったのですが、その中でちょっと気に入りそうな言葉だなと思ったのは「冷暖自知」という禅の言葉でした。

そのものに直接触れて、初めてその人の感じ方を理解できるものだ、という趣旨のことだそうで。

何事も、直接触れてみようとすること。
よきですね。よきだなと思います。フィールド言語学に通じるものがある…(しらんけど)

締めは当然長崎のお魚です

ということで、三重町、樫山町の散策を堪能した次第でありました。

自分にとっての気分転換の場所としては、上々だったのではないでしょうか。

あとは、新長崎漁港がすぐそこにあるという場所に来たとあっては、海鮮ものをお昼にいただいて締めるしかありませんよね!

京泊は三重の東隣の漁港の町ですが、ここにある長崎水産食堂も、知る人ぞ知る有名な食事どころなのだそうで。

我々は意外に、地元のことを知らないものです…(って、もちろん三重あたりに来たのが今回初めてなので仕方ないといえばそれまでですけどね!)

水産食堂と銘打つ場所に来たとあっては、海のものをいただく以外に選択肢はありますまい。ということで、海鮮丼とお味噌汁、ありがたくいただいてきました。

海鮮丼とみそ汁(でかい)セットで1600円とか、ヤバいですね。

ポリワーノフに想いを馳せて、また異文化・異宗教どうしの受容について考える機会にもなったし、気分転換を兼ねたよき地元散策になったのではないかと自負しております。

また時間が空いたら、ふらっと散策に出かけようと思います。
それまでは研究、がんばりましょう…。

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吉村 大樹
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