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ジャズマンみたいな会社員がいいよね!という話
NETFLIXで映画「ブルージャイアント」の配信が開始され改めて視聴。
漫画は全巻所有していて、40代になってからも新刊は欠かさず購入する唯一の存在。
毎回涙を流す場面があって、何回読み返しても魂を揺さぶられる。
アニメ映画になって、その世界観がどんな風に表現されているのか?不安もあったけど何のその。
初期の感動的なエピソードがこれでもかというくらい詰め込まれていて、更に音楽も素晴らしく、
オジサンずっと涙でやられっぱなしだった。
ブルージャイアントは、主人公の宮本大が世界一のサックスプレイヤーになるために日本→ヨーロッパ→アメリカを渡り歩き、様々な魅力的なジャズマンたちとバンドを組み、関わり合いながらプレイヤーとして・人間として成長を遂げる物語。(現在ニューヨーク編がはじまったところ)
ジャズマンは一つの固定したバンドに留まらず、テンポラリーに色んなバンドに参加することで自身の演奏力や音楽性を磨き上げることを信条とする。
マイルスデイビス、ジョンコルトレーン、ビルエヴァンスなど、誰もが知る有名なジャズマンも、様々なバンド構成で名盤を残している。
また、アレンジに対して非常に柔軟・寛容であるため同じ楽曲でもプレイヤーによって全く違った演奏になり、メンバー同士が個性をぶつけ合い、影響しあうため非常に激しい音楽である。
ジャズといえば何となくゆったりとして気品高い音楽のような先入観があるけど、本来は非常に激しいものなのだ。
曲中に、各メンバーが順番に自分の個性を即興演奏として表現するソロのパートがあり、毎回同じようなソロをやっているとダサいやつの烙印を押されてしまう。
そんなジャズバンドだからこそ起こりうること。
相性が良くないプレイヤー同士に新たなメンバーが加わることで、不思議と調和が取れて素晴らしいバンドになったり。
あるとき同じバンドでしのぎを削ったメンバーと、10年経ってまた組んでみたらお互い進化していて、また別のケミストリーが生まれたり。
一つのバンドに縛られないからこそ、自由であり変化に寛容。
むしろ変化しつづけないと取り残される。
私がビジネスパーソンとして大切にしていることが、正にこのジャズマン型の人付き合い。
ある会社で一緒にセッション(仕事)してきた仲間とは、つながりつづけていて、いつかまたバンド(チーム)を組みたいなと思っている。
今一緒のチームで働いているメンバーの一人は、前職の同僚に声をかけてジョインしてくれた(彼女も前職から転職していて、たまたまくすぶっていた)し、現在起業している他の元同僚とは、その会社の人事制度の設計を私が任せてもらっていたりする。
終身雇用でもなく、会社の垣根を超えた人付き合いができる今の時代、一つの会社の殻に閉じこもっているのはもったいない。
私が営業から人事にキャリアチェンジしたように、数年前セッションしたことのあるプレイヤーが、楽器を変えている場合もある。
一人の頭脳で何かを生み出す時代ではなく、他人の脳と連結させることで新たなケミストリーが生まれ、イノベーションにつながる。
だから、会社生活の中でそのときそのときのミッションに対して自分の個性を充分に発揮しながら、はらわたをさらけ出すくらいのソロを演奏し、メンバーの印象に残り続けるような仕事をするのだ。
私はこれからも、ジャズマンみたいな会社員でありつづけたい。