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熱烈ファン限定『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』の見どころポイント 公開中
大好きな青春音楽コメディシリーズの第3弾にして最終章となる『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』がついに公開。
本シリーズを愛してやまない方たち、気になってはいるけれどまだ観ることのできていない方たちへ、ネタバレも若干ありつつ見どころポイントをご紹介したいと思います(注:かなり偏屈です)。
ポイントその1 ユニバーサルおなじみのオープニングは、ついにベラーズに!
『怪盗グルー』シリーズや『ジュラシック・ワールド』シリーズなどで知られるユニバーサル映画は、「パパパーン、パーン、パカパカパーン」というファンファーレで始まるのが常。『ピッチ・パーフェクト』といえば、もちろんそれもアカペラ。1作目では「トレブルメイカーズ」、2作目ではアカペラ大会の司会者として知られるゲイル(エリザベス・バンクス)とジョン(ジョン・マイケル・ヒギンズ)でしたが、最終章はついに我らが「ベラーズ」が担当!
しかも、ここから1曲目の「Toxic」のパフォーマンスへと繋がっていく演出は、さながらアクション映画のオープニングのようで、「これって、ピッチ・パーフェクトだよね?」という疑問(と一抹の不安)がもたげながらも、一気に引き込まれます。船の甲板で、若干戸惑いながら踊る「Toxic」のダンスも、アレンジも可愛い。
ポイントその2 バーデン大卒業後の進路が気になる!?
ドラマが足りない、ストーリーはあってないようなもの、脚本はグダグダ、などの感想がすでに出ておりますが、それはそのとおりだと思います。2作目も、ライバルがドイツチームとなり、目指す先が世界制覇となっただけで基本構造はあまり変わってはおりませんでした。
そして今回は、社会人となったベラーズを描く、ということは早くからいわれていましたが、アナ・ケンドリック演じるベッカはやはり音楽プロデューサーの道へ。エイミー(レベル・ウィルソン)は“ファット・エイミー・ワインハウス”として路上ライブ? クロエ(ブリタニー・スノウ)は獣医、フロー(クリッシー・フィット)は移動ジューススタンド…。
えーっと、いったいなぜ?
ベッカ、それにエイミーはまだわかるとしても、そのほかの彼女たちがなぜそうしているのか、知りたい人は多いのではないでしょうか。クロエも、孤児に歌を教えるかストリッパー、どちらかギャラがいいほう、じゃなかったの? ここは多少なりともドラマが欲しかったところです。
しかし、そんな細かいこと別にいいじゃない、忖度して、というスタンスも『ピッチ・パーフェクト』らしいといえば、らしいのです。
個人的にはベッカとエイミーがシェアハウスし、近所にクロエも住んでいて3人でNYにいる、というのがツボ。「glee」を彷彿とさせます。
ポイントその3 メンバーの経歴、謎が明らかに!?
残念ながら、本作には大学時代のボーイフレンドが誰も登場しない、というのが1つのポイントではあります。大学卒業後にすれ違いが続き、いつの間にか疎遠になって別れるカップルは多いですよね。
ベッカとジェシーは? エイミーもバンパー(超ウザくも愛すべき男、『マイ・インターン』のアダム・ディヴァイン)は? エミリー(ヘイリー・スタインフェルド)とベンジー(ベン・プラット)に関しても…?
ファンにはご承知のように、ジェシー役のスカイラー・アスティンはオーブリー役のアンナ・キャンプと本シリーズの共演が縁で、プライベートで結婚しておりますので、登場がないのは仕方がないかもしれません。
さらに、ファット・エイミーを本名のパトリシアで呼ぶ唯一の人、彼女のパパが初登場し、ベラーズのツアーをかき回します。演じるジョン・リスゴーの美声も見事で、もっと聴かせてくれてもよかったような。「ベラーズ」の「Toxic」に、何気にノリノリになっているところもキュートです。
隠れファン(?)が多いリリー(ハナ・メイ・リー)ですが、本作ではまさかの恋!? 今回、USO(米軍慰問)のためベラーズはヨーロッパツアーに出ますが、一瞬、映し出される彼女のパスポートには要注目!
また、予告編などの映像からお分かりのように、ステイシー(アレクシス・ナップ)はUSOのツアーには参加しておりません。その代わりといっては何ですが、ツアー中にまたやらかしてしまい、意気消沈するベラーズにステイシーから素敵な贈り物が届きます。ここのシーン、結構好きです。
彼女のパワフルなボーカルと存在感のあるダンスは、時にシンシア・ローズ(エスター・ディーン)とのコンビでベラーズのアクセントになっており、その面での不在はどうなるんだろうと思っていましたが、今回はヘイリーのエミリーが成長を見せ、ブリタニーのクロエとともに盛り上げます。
個人的には、もともとアカペラをやっていてアナに匹敵するほどの歌唱力の持ち主であり、ベラーズをアシュリー(シェリー・レグナー)と支えてきたジェシカ役ケリー・ジェイクルの見事なハイトーンもうれしい! 今回も微妙にイジられますが、ジェシカとアシュリーも本当にありがとう!
「女子のくせにお菓子大会以外で優勝」など今回も安定でかましてくれるジョンは、きっとトランプに投票したでしょうね。
ポイントその4 ベラーズは人生、家族! 最後まで貫かれたシスターフッドに涙
クライマックスにあるアクションシーンの後、それぞれが今後について話す場面など、もっと突っ込んでくれてもよいくらい。初見では、あの大立ち回りの代わりに、彼女たちの心情を表すもう1曲をちょうだい、と思ってしまったくらいです。
ルビー・ローズのガールズバンドがめちゃくちゃカッコイイからこそ、もう一勝負、決勝戦のような形であってもよかったのに…。『1』の「Party in the U.S.A」、『2』のキャンプファイヤーVer.「CUPS」や「Back To Basics」的なものがあってほしかったのに…
と感じたのが正直なところです。
しかしながら、彼女たちはもう学生ではないし、大会で優勝を目指しているわけではありません。今回のツアーは“同窓会”であり、特別なハレの舞台であり、また再び現実へと戻っていかなくてはなりません。今の彼女たちは、あのCUPを、過去の遺物としてバシッと叩き落とすのです。
やがて、ツアー途中から“歌うことを目いっぱい楽しもう”と目覚めた彼女たちの、「I Don’t Like It, I Love It」のパフォーマンス辺りからの完成度の高さは目を見張るほどで、まさに集大成。
これを、大きな音響のいいスクリーンで堪能しなくて、どうする!?
そして正真正銘のスワンソング(最後の1曲)となるのは、ベッカ・ミッチェルを中心にした「フリーダム!’90」。
彼女には才能もあったかもしれないけれども、18歳からずっと同じことを続けていて、在学中にベラーズを通じて発展させ、1人インターンでも働いて、目指していることをひたむきにやり続けていました。彼女にとって音楽プロデューサーになることはもはや夢ではなく、現実であり、職業なのです。
「フリーダム!'90」に込められた、「あなたはわたしのものじゃない、わたしはあなたのものじゃない。私たちはそれぞれが自由。今に見ていて。がっかりさせないから。いつでもあなたを思っている」という歌詞に、そんなベッカをはじめとするベラーズが重なっていきます。
「Bella is LIFE!」。その絆は離れ離れになっても、永遠に続いていくのです。
ありがとう、ピッチ・パーフェクト。ありがとうキャスト、スタッフの皆さん。大好きなシリーズを、大好きなジョージ・マイケルで締めくくってくれて。
最後の最後に、「3、2、1」をやるところもグッときますね。最初はまるで呼吸が合わなかったのに。そんな思いでエンドロールを目にすると、さらに感動が増し増し。
懐かしい『ピッチ・パーフェクト』から今作までをふり返るオフショットや名シーンがコンボされた映像のエンドロールを見せられると、やっぱりこのシリーズは楽しいな、元気がもらえるな、と改めて思います。
ゲイル役のエリザベス・バンクスが「ベラーズを追いかけて7年」といっていましたが、初めての“アカペラ・ブートキャンプ”から確かに7年、感慨深いにもほどがあります。
多少「なんだかなぁ。これで終わりか~」という気持ちがあったとしても、この終盤~エンドロールでチャラになるように思いますね。
エイミー役のレベル・ウィルソンらが、指を4本立てた意味深な投稿をしていましたが、『4』あるでしょうか…。アナ・ケンドリックはもう出ないような気がしますが、ファット・エイミー・ワインハウスなどのスピンオフなら、アリかもしれません。