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人は見た目で判断する


「人は見た目が9割」という本が大ヒットしたのを覚えている。
読んではいないのだが(ごめんなさい)、タイトルだけでどきっとするのは私だけではないだろう。

最近久しぶりに、高級ホテルテイールームに知り合いと行った。
天気は快晴。
見晴らしの良い席。
心地よい接客。
美味しいスイーツと、ドリンク。
静かに談笑する会話は、BGMのように聞こえてはいるが、
その内容までは決してわからない座席の距離感。

さすが五つ星ホテル。
文句のつけようのない、素敵な時間を過ごすことができた。

知り合いの人も少しおしゃれをして、
私も寒さ対策は万全にしながらも、この冬一着だけ購入したスカートを履いていた。
持ち物にもこだわり、久しぶりにおしゃれを楽しんだ。

予約をしてなかった私たちは、居心地の良さに長居をしてしまい、途中予約の別のお客様の
ために座席移動が必要となった。その際も、とても丁寧に、手際よく、複数のスタッフが移動を手伝い、私たちは一歩後ろだがより広いソファ席へ案内された。
ここからの眺めも素晴らしい。

このように大切なお客として扱われたのは、五つ星ホテルの接客のおかげもあるだろうが、私たちが少しおしゃれをして、このホテルにふさわしい服装で出向き、このホテルに合った振る舞いを心がけたからではないだろうか、と思った。

ホテルスタッフへの注文時の言葉遣いや、問いかけへの返事、してもらったことへ、「ありがとうございます」と言う感謝の言葉。
これらが、一期一会になるかもしれないスタッフの心に届いたのかもしれない。
スタッフだって機械ではなく、人間なのだから。

大事にされたかったら、相手を大事にしよう。
そうすれば相手はあなたを大事にしてくれ、巡り巡って自分を大事にすることになる。
マナー講師を長年務めてきたが、マナーとは自分を守る鎧であり、自分をさらに素敵に見せてくれる装いの一つなのだと、その意味を見直すことができた。
そこにマナーを学び、身につける意義がある。
マナーを身につけた人が、相手を大切にすれば、相手もそれ以上にこちらを大事にしようと思ってくれる。

マナーを大事にする人は、マナーを大事にする人たちと知り合い、縁が続く。
学歴など目に見えやすいものではないけど、5分も接すればわかるわかりやすいもの。
そして、一度身につけたら一生誰からも取られないもの。
それが人への接し方に現れる。
その根本にあるのがマナーなのだと、お客の立場になって気がついた。
新たな解釈と心構えで、これからもマナーや、接遇研修のお仕事ができそうな気がしている。


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通りすがりのnoter Hiromi
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