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去年の今日、私は世界一周の旅から帰国した


ちょうど一年前のこの時間ごろ、私はマレーシア航空ファーストクラスの機内にいました。
長旅の疲れなのか、旅行中一度も体調を崩さなかったのに、この時は流石に疲労からか、帰国できる安心感からなのか、乗り継ぎ地であったクアラルンプールから飛行機に乗り込むと、ファーストクラスに乗っているのにも関わらず、食事をパスし、少し硬めのフルフラットのシートでひたすら眠り続けていました。

朝着陸が近くなってくると、チーフパーサーの客室乗務員が心配そうに「何か召し上がりませんか」と聞いてくれました。
そこで、フルーツとカモミールテイだけを頼んで、スターフルーツやイチゴ、パイナップルを食べて、窓のブラインドを開けました。

ああ、もうすぐ日本に帰れる。48日間も日本を離れたのは、高校での10ヶ月間の留学以来です。もう、日本食以外は何も食べたくない。成田に到着すれば、日本食が食べられる・・・
それを夢見ながらさらに眠り続けました。

到着した成田空港は、まだコロナの影響なのか思ったほど人はおらず、どこにいる職員の人たちもとても丁寧で、親切でした。
空港内は、暗く、静かだけど、綺麗に掃除されていました。
「ああ、これが日本だよね」

まだこの頃はまばらだった観光客を尻目に、スムーズに日本パスポートを機械にかざし帰国すると、至るところで日本語が聞こえる。
地方に住む私はもう一度乗り継いで家に帰ることになるけど、安心感が私を包んでくれました。
母国、とはよく言ったものだと思いました。

48日間で4大陸、9カ国11都市を回りました。どこの国でも、現地の人たちと話をすることができました。ホテルスタッフだったり、ライドシェアの運転手だったり、お店のスタッフだったり。さらに私と同じように旅をしている人にも出会いました。
どこの国にも素晴らしい景色があり、素晴らしい点がありました。
一方で、「完璧な国は、この世に存在しない」ということを、身にしみて帰ってきました。
それは、日本も同じです。

昨日はアメリカ大統領選挙が行われ、トランプ大統領が選ばれました。
勝利宣言スピーチは、愛国心にあふれ、すべての国民への配慮がありました。
好き嫌いは色々ある人だとは思いますが、自国のことを大事にするんだろうな、ということはとてもよく伝わってきました。
この世界一周の旅で、そのアメリカにあるロサンゼルスとニューヨークに行きました。このアメリカにも素晴らしい点もありますが、アジア人だということで低く見られたんだろうな、と感じることもありました。

そう、完璧な国はどこにもないのです。
だから、どこにいても同じなのかもしれない、とも思いました。あとは、自分がどこにいたら一番暮らしやすいと思うのか、だけです。

「国内で引越しをするかのように、移住していく人たちが多い時代に入った」と、YouTubeで話している人がいました。実際に、150万人近くの日本人が海外で暮らしているそうです。日本のどこかの県の人口と同じくらいですね。
一方で、今年生まれた赤ちゃんの数は70万人を切ったという報道も見ました。これからも、ますます出生率は下がり続けるのでしょう。

去年の今日帰国した時は、日本食を食べたい気持ちが強すぎて、ああ、私には移住は無理だと思っていました。
あれから一年。
少し気持ちに変化が現れてきました。

この1年間でいろんなことがありました。
書くことを仕事にしたい、と強く思うようになりました。その根底には、新しいことに挑戦できるチャンスは、そう度々やってくるものではないし、アラカンでは残り時間も決して多くはない、という思いがあります。
一昨年父を亡くしたことが、世界一周の旅に私を駆り立てました。

時代的に、また世の中的に、色々変化が起きそうな2025年ですが、すでに
去年の今日とは、今違う自分になっているのを感じます。

私は例年、年末に自分自身を振り返ります。この一年で、初めて挑戦したことはなんだっただろう、と。
元々「新年の抱負」を嫌って、計画を立てたことなどなかった私ですが、40歳になったときに、「これからは、一年にひとつ以上新しいことに挑戦することを目標にしよう」と決めました。それが自分自身の成長につながると思ったからです。
それ以来毎年目標は同じ。「新しいことに挑戦すること」です。

昨年は、世界一周、それもファーストクラスの旅。
今年は、作家挑戦。(まだ結果に結びついていませんが)塾講師のアルバイト。コミュニテイへの参加。新しい分野の勉強を開始。行ったことがない国や街への旅行。
今年は、たくさん新しいことに挑戦してきました。

さて、来年は?

すでにやりたいことは決まっています。その準備期間に今を当てています。
いろんな人に相談し助けていただきながら、進めていきたいと思っています。

また旅のメンバーシップを始めると言いながら、まだできていないのですが、もしかすると定期購読マガジンになるかもしれません。
そこでは、あらゆることを、このnoteには書かないことを、毎回テーマを持って(旅だけではなく、自由に生きる、ということも含めて)書いていきたいと思っています。
今年の最後の挑戦はそれかもしれません。

乗り継ぎ時間まで待っていたときに立ち寄った、成田空港のスターバックスでは日本語があまり聞こえてこなかったな、ということをふと思い出しました。
スタッフの方も、ネイテイブ並の英語力でした。きっと、パートかアルバイトなのだろうに・・・
その瞬間瞬間で感じたことが、そしてすべての思い出が、旅の収穫物です。

今日がちょうど世界一周からの帰国日だったので、思い出して書いてみました。

今年もあと2ヶ月足らず。
悔いのない一年を過ごしていきたいと思います。


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Hiromi  U.
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