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2023年旅の締めくくりは、神戸、淡路島へ!4日目淡路島・気ままに福良観光


朝目覚めて真っ先にカーテンを開ける。
やっぱり海が見える!!

ということは、すぐそこに海があるということ。
朝ごはんは、頂き物のお菓子を少しつまんで、早速散歩に出た。


このホテルに宿泊
歩いて5分くらい

風はほぼなく、お天気もいいので、冬だけど気持ちいい。

海の方に向かうと、そこには「道の駅」があった。
お土産屋さんも兼ねているので、下見をしようと思った。




海沿いの道の駅



その手前には「鳴門の渦潮ツアー」の乗船券が販売されているブースもあった。
昨日ホテルからもらったアプリで調べてはいた。
ただ、そこまで見たいのか?と言われると、そうでもないなと思っていたので、
お土産コーナーへと向かった。

いろんなお土産を見ているうちに、渦潮のビデオが流れているのに気づいた。
気になってしばらく見ていると、渦潮は「自然の贈り物」ということがよくわかった。

山は好きになれないが、海は好きなので、日本でも他にはないこの渦潮を見たくなってしまった。
完全に、策略にハマっている笑



WEBで予約もできたようだが、当日券で乗れた

乗船場のお兄さんに、「今日と明日だったら、どっちがいいのか」を聞くと、資料を見ながら、
「今日の方がいいですね」と言われた。
今日のツアーは2便。

少し考えようと思って、ホテルへ戻った。

24時間利用可能のキッチンに行き、お茶を飲みながら考えていた。
行くならやっぱり今日かなと。
夜にはオンラインでのセッションが入っているが、それまでは私は自由なので、今日が一番動きやすい。

ホテルにもらった飲食店リストから、定休日ではないお店を見つけ、ネットで調べ、すでに仕事が終わった後の夕食と、その後のバーまで行き先は決めていた。
「じゃあ行くか」

そう思って、船が出発する30分前にホテルを出た。

船着場は、観光客の人たちが増えていた。
それでも200人以上が乗れる、結構大きな船だ。
大きくないと、急流には耐えられないだろうから、安心ではある。

チケットを購入し、(カード利用可)待合室で待って乗船した。


ここから乗船


すぐに甲板に出て、船尾の席を確保した。
待つことしばしで、船は出航する。
ガイドのお姉さん、スタッフの人たちが一生懸命このツアーを盛り上げてくれる。
コロナが終わってきっとホッとしているんだろうな、と思った。



船から見る海は格別

お天気はいいのだけど、船の甲板は寒い。
ところが、私は寒さにめっぽう弱いので自宅を出る際に、重装備だった。

暖かい帽子あり。
手袋あり。
毛皮のコートあり。
カイロあり。(乗船の時にも一つづつ皆さんに配っていただいたが、私自身も複数持参していた)

だから、全然寒くない!

まるでこの渦潮ツアーに行くことが予定されていたかのようだった。



船は確かに大きめだった
出航



出航セレモニー 地元スタッフの皆さんが、一生懸命でした

渦潮は、今日は「中くらい」らしいので、あまり大きな期待はしていなかったが、
同じ海なのに、「波が違う」のはくっきり見えた。
まさに「自然現象」。

瀬戸内海と太平洋が面しているからこそ、そしてその幅が狭いからこそ起きる現象らしい。

「波の花」
という言葉も教えてもらった。



まだ渦潮ポイントではありません
ここが渦潮ポイント
ちょっとした渦潮
手前側と向こう側の波が違うのがわかるだろうか?

私たち人間は、この自然の中で生きさせてもらっている存在なんだ、とつくづく思う。
モルデイブの海で、私の足のすぐそばで泳いでいる魚を目視で見た時、「お魚さんの邪魔はしてはいけない」と思ったのを思い出した。

自然破壊はしてはいけない。生物のためにも、生物の一つにしかすぎない私たちのためにも。
自然から学ぶことって多い。
やっぱり海が好きなこともわかったし、ツアーに参加してよかったと思った。


渦潮の水面下は竜巻のようになっているらしい
こちらとあちらの波が全く違う不思議な現象



ツアーが終了し、ランチ予定のカフェにいこうと思ったその途中に、「福良マルシェ」と書いた、お野菜などを販売している小さなお店を見つけた。
ランチタイムには少し早かったので、立ち寄ってみた。

すると、地元の漁師さんたちが釣って料理をしたお魚類、タコ飯、など買って帰れるものがたくさんあった。

急遽、ランチに行くのをやめて、美味しそうなものを買ってホテルのキッチンで食べることにした。

買ってきたものの中に「太刀魚の南蛮漬け」がある。


左側の丸い容器に入っているのが、太刀魚の南蛮漬け
おはぎも美味しかった


太刀魚といえば、母がよく焼き魚として夕飯に出ていたのだけど、
細かい骨が多くて、食べるのが大変、というイメージがあり、
ほとんどここ最近は口にしていなかった。
でも、なぜかこの太刀魚の南蛮漬けが気になって、買ってしまった。

食べてみると、ない。
骨が、全くない。

10本くらいある南蛮漬けを全て食べてみたが、どれ一つ骨がない!!


えー、あの骨だらけの太刀魚はなんだったの???と、美味しいからいいのだけど、少々疑問が残っていた。

でも、この疑問はのちに解決することになる。

ランチを済ませ、時計をみると1時。
実は、もう1箇所いこうかと思っているところがあった。
そこに行くには、14時にホテルを出てバスに乗っていけばいいし、帰りのバスも調べてあった。(バスの本数が少ないので、注意が必要です)

迷ったが、やっぱり気になったので行くことにした。


それは「自凝島神社」

読めます??

全く読めませんよね?
だから、普通はひらがなで書いてある。

「おのころじま神社」

ここから日本が誕生したと、古事記には書いてあるらしい


なんでも、国産みの伊弉諾、伊奘冉の神様が祀られているらしい。
そして初めて知ったのは、淡路島は国産みの島だったということ。

諸説は色々あるらしいが、古事記にちゃんと書かれているらしい。

知らなかった・・・
旅に出ると、本当に私は何にも知らないんだな、ということを思い知らされる。
学校で学ぶことや、その後の社会で学んだことなんて、本当にわずかなんだな、と思う。

古事記によれば、淡路島、四国、九州、北海道、そして本州が生まれたらしい。
俄然興味が湧いて、この神社に行くのがさらに楽しみになった。

アプリでこの神社のことをみた時、「あ、ここ行かなきゃ」と思った。
この感覚はすごく不思議なのだけど、時々やってくるものだ。
そして、それを一旦は無視しようとしたけど、やっぱり無視しちゃいけないと思って行くことにしたのだ。

高速バスを降りて、歩くこと5分くらい。
田舎の凸凹道を歩いて、川沿いの通りに出ると、え・・・

早速遠くに赤い鳥居が見えているけど、もしかするとあれ?



こんなに離れたところからでも見えるって、すごい!と思いながら、撮影

調べてみると、日本三大鳥居の一つに入っているらしく、他には京都の平安神宮、そして広島の厳島神社の鳥居らしい。
これもいくつか説があるようなので、大きさを書いておくと。、高さが22メートル、柱の間口が13メートル、柱の直径は3メートルらしい。

かなり遠くからでも見えたし、そばにくると、本当に大きい!!
しばらく鳥居を離れたところから眺めていたほど。



圧巻!
どの角度から見ても、大きいのがわかる

ここは「縁結びの神」だそうで、独身の娘のためにも願おうと思った。
神殿は案外小さかったけど、3箇所ほどあって全て回ってきた。


国産みの神様が祀られている
古事記と日本書紀に記載されているらしい 
日本史では習ったことはない
境内の中にある

さらにこの紅白の紐を握って願うと叶うとされているらしく、しっかりそれもできた。


あまり写真には撮ってはいけない、と思いながら、
謝って撮影


周囲にはひと組しか参拝している人はおらず、「こんにちは」と挨拶をしてくださったので、もしかすると地元の人なのかもしれない、と思った。

周辺をぐるっと歩いてみて、この神社の端から端まで味わった。
最後に、お決まりのお守りを買い、おみくじを引いてみた。

おみくじ箱に手を入れた瞬間、「大吉が出る」と直感がきた。

結果は??



直感、冴えてます!



「やっぱりね、やっぱりね」
と2回くらい呟いてしまった。

この神社の存在を知った瞬間に、行くべきと思い、おみくじを引く瞬間に大吉がわかるなんて、そうそうない経験だ。

きっとご利益があるのだろう、と確信して、神社を後にした。

あまりにもこのあたりが気が良いので、去りがたくて周辺を見ていたら、目の前に看板があり、そこには淡路島について、近隣の名所について書かれていた。



左側の看板

400メートルで天浮橋、さらに歩けば「最初の国である葦原国」の石碑があるらしい。
まだ陽も高いので、Googleマップに頼って歩いた。

すぐに、天浮橋は見つかり(案外小さかったが)お参りした。


民家の間にある
川は今はないようだった

その後葦原国へ。
途中には、白菜畑が広がる、解かな田園地帯。
こんなところに本当にあるんだろうか?と思っていたら、あった。


白菜畑 もったいないーって思いながら歩く
雲の形が美しすぎた
この看板と石碑があるのだが、石碑は撮ってはいけない
気がして
撮影せず ぜひご自身で行ってみてください

日本が最初にできたのが、本当にここだとすると、私は日本のルーツにきたってことだな、と思った。
それにしても、私も全く知らないことばかりだったが、果たして淡路島がこんなに歴史深い場所だと、皆さんは知っているのだろうか?

淡路島、ひいては兵庫県はあまりにも宣伝しなさすぎだ。

その後わかったのは、実は以前淡路島は、「阿波路の国、徳島県」に属していたらしく、ある時、徳島のお殿様が何かをして、兵庫県に淡路島は属すようになったらしい。徳島県は、貴重な観光地を逃したんだな、と思った。
それでも、徳島側からも「鳴門の渦潮」の船は、3隻出ているらしいので、仲良くやっているようだ。

歴史、それも日本史って、学校ではほとんど習ってない人が多い。
私は高校で日本史を選択したから、少しは知っているつもりだったけど、この淡路島については全く知らなかったので、さらに「無知を知った」旅となった。

淡路島、ぜひ一度は行って欲しい。

さらに調べると、淡路島の北の方に(私が行った福良は南の方で、南あわじ市になる)伊弉諾と伊奘冉の神様が祀られている「伊弉諾神宮」があるのがわかった。

ここは、日本で一番古い神社らしく、格も高い。
昔の国の神社だったそうで、ふと明日行ってみようか、と思ったが、どうしてもおのころじま神社のように、「直感」が来ない。
じゃあ、やめておこう、次回機会があったら行ってみようと思って断念した。
ただ、淡路島の人たちは初詣には、伊弉諾神宮に行くらしいし、神戸からもくるらしい。
この日本一大きな島とはいえ、一つの島に二つも国産みの神様が祀られている神社があるなんて、やっぱり淡路島はただものではない。


帰りにちょうど日が暮れてきた

このようなサイトを見つけたので、よかったら参考にしてくださいね。

ANA公式サイトより

https://www.ana.co.jp/ja/jp/japan-travel-planner/hyogo/0000020.html



神社から戻って、準備をして、セッションを行った。
終了後、すぐに予定している居酒屋へ向かう。
家族経営のお店らしい。


カシスオレンジ
イカは多分スルメイカ
ナスの揚げ出し 美味しかった

地元の人、観光客が来ていて、私は比較的安いものを頼んだのだけど、イカの煮付けも、ナスの揚げ出しも美味しかった。

このお店の美人お姉さんの名前を、地元の人が呼んでいて、娘と同じ名前だったので、気になって最後に聞いてみた。

漢字は違っていたが、なんだか地元の人と話ができるきっかけとなった。
そしてこれは次に続くことになる。


その後は、カフェバーに行くことに決めていた。
なんでも、鉄工所後をそのまま改装してカフェバーにしているらしい。
インスタ映え間違いなし、と書いてあった。


工場あとっぽい


居酒屋から徒歩2分程度で到着。
入り口には何も書いていないので、少々迷ったがなんとか入ることができた。
すると入り口までマスターのお兄さんが来てくれていた。

確かに、工場跡っぽい。
2階にも上がれるようになっているが、一階だけでもソファ席もいくつもあり、私はカウンター席に案内された。
カウンターにはすでに二人の男性がいて、どうも地元の人らしかった。

メニューをみると、お酒類もあるが、コーヒーなどもあり、私は
「ほうじ茶ラテとチョコレート」をオーダーした。

お姉さんが一生懸命作ってくれた、ほうじ茶ラテはすごく美味しかったし、チョコレートは市販のものだけど、量が半端なく多い。



チョコレートの容器が大きい!

そうしているうちに、マスターのお兄さんが話しかけてくれた。

「どちらからですか」
「福岡です」
「えー、僕熊本です」

一気に、九州仲間の絆ができたのがわかる。

「熊本どこですか」
「市内です」
「私熊本好きで、よく行きますよ。あのタレントのスザンヌさんのお母さんの
お店のキャサリンズバーは必ず行きます」
「えー、そうなんですか。うちの親父はあの近くでいつも飲んでますよ」

人間なんて、共通点があればあっという間に距離が近くなる。

そのお兄さんは、実は元Jリーガー。ジュビロ磐田にいたらしい。
ここ淡路島でサッカーチームを作ろうということで、ここに招聘されたようだが、
現在は社会人チームの運営とここでカフェバーを経営しているらしい。
愛想が良くて、フットワークが軽く、なかなか頭も切れる人。
カフェ経営には最適な人だと思った。

人は、自分に向いている職業をちゃんとわかるものだな、と彼を見ていて思う。

年齢はまだ30代半ばと言ったところだろうか。
その体格から、私はスポーツをしていたと聞いて、きっとラグビーだと思っていたし、周囲の人からも「ラグビーやってたでしょ」と言われるらしいが、今よりも15キロくらい細かったらしく、スポーツを辞めた人あるあるで、胃袋の大きさはそのままで、運動量が減って体重が増えたと言っていた。

淡路島が気に入って、(もしかすると女性スタッフの方は奥様かもしれないが、聞きそびれた)ここに移住しているらしい。
そのお兄さんが淡路島、この福良について、すごく詳しく教えてくれた。


カウンターから見えたキッチン うまく元の鉄工所を活用している


淡路島の北部の方に、企業が本社移転をして以降、土地も家賃も値上がりしているし、開発が進んでいる。
淡路島中央の洲本市というところが、中心地。
淡路島の南にあるここ福良は、まだそこまで観光地かされていないけど、だんだん注目をされているらしく、夏場は関西、関東、九州からの観光客と
外国人の人たちがやってきて、めちゃくちゃ忙しいらしい。
「夏場だけ手伝いにこようかな」と冗談で言ったほどだ。

淡路島の人が、初詣で「伊弉諾神宮」に行くことも、このお兄さんが教えてくれた。
さらに、マリオットホテルができる時に、福良の人たちは「地元のためになるんだったら、建設に賛成しよう」ということで、条件として「ホテル内にレストランを作らないこと」としたらしい。
そうすれば、地元飲食店と共存できるから、ということだったらしい。
これで、ホテル内にレストランがない理由もわかった。

観光と地元の共存は、どこも難しい問題だと思う。
でもこのように地元の人たちと触れ合う時間が私たち観光客にとっては貴重なので、ホテルにレストランがないのは、正解かもしれない。

「お昼はどこで食べたんですか」「夜は?」とどこの飲食店に行ったかを聞かれる。地元のことを大事にしているんだなと感じる。

一つ一つ答えて、「お昼はマルシェで買ったものをホテルで食べました」というと、「あ、ここのお客さんそのマルシェに魚出してますよ」とカウンターにいる、漁師さんだという男性に話を振った。

「え、そうなんですか?私太刀魚の南蛮漬けと、鱧の炙りを買って食べましたけど、あの太刀魚まったく骨がなくてびっくりしたんですよ」
と漁師さんにいうと、「ありがとうございます。あの商品、一番人気です」と言われた。やっぱり。

「骨があるのが太刀魚って思ってて、小さい時に食べてたんですけど」
「どこからですか」
「福岡です」
「あー、福岡は私たちもお世話になってます。魚いっぱいあるし、韓国近いし、
(韓国からの魚も扱っているらしい)魚市場大きいから」と、さすが魚天国福岡をわかっている。(地元自慢ですみません)

「あ、あれは3枚に下ろして南蛮漬けにしたら、骨はないです」
「えー、じゃあ私が食べてたのってなんだったんですかね。
めちゃくちゃ美味しかったし、骨が少しもないのが感動でした」
と心から言った。
まさか作っているご本人に会えるなんて、すごい奇跡・・・



真ん中の二つは、この漁師さんところの商品だそう

その男性の隣には中学生くらいの息子さんが座っていたが、私が南蛮漬けをほめている時、ちょっとお父さんを誇らしく思っている感じがした。
いや、彼は一言も私には口を聞いていないんだけど、感じた。

さらにさっき行った居酒屋でお客さんとお姉さんが話していた、焼き鳥屋さんの話が出てきたり、そのお姉さんと娘が同じ名前だというと、「この人も同じ名前ですよ」と言われ、なんと同じ島に漢字は違うけど、
同じ名前の人が二人もいる、という不思議なこともわかった。
(決してこの名前はありふれた名前ではない)

いろんな共通点、偶然、知識が次々に入ってくるお店ってすごいな、と思う。
人と人をつなぐという意味では、カフェは面白い仕事だなと改めて思った。
カフェ経営には興味があるが、時期が来たら開くだろうという気もしている。
今は妄想を膨らませているだけだけど。


すっかり満足して、ホテルまで歩いて帰った。
「また来てくださいね」というありがたい言葉を背中に。

ものすごく行き当たりばったりの予定だったのに、ものすごく充実した1日だった。
この行き当たりばったりが当たった時の快感は、やってみた人でないとわからない。

私は、ずっと昔からガイドブックを買わない人だったし、今でも現地で情報を集めて動くタイプだ。
もちろん、絶対に行きたいと思ったところは予約などしていくが、縛られるような気がして、できる限り事前予約はしない。


乗った船 良い旅だった

完全に計画通りに旅をしたい、という人からすれば、ハラハラして仕方がないだろう。
でも、やってみなければわからないことがこの世の中にはたくさんあるのだ。

明日は最終日。
さて、どんなことが起きるのか、楽しみだ。


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