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伝わる技術



こんなタイトルの本があった。
電通のコピーライターの方々が書いた本だったと記憶している。


今年度から5年ぶりに復帰した、短期大学での講義後に読んだコメントカードから、私がかねがね思っていたことを試してみたら、まさに「伝わる技術」だったとわかったのだ。



その技術とは、

「質問すること」


一方的に話すよりも、問いかけた方が自動的に人は考え始め、

答えを探し、求める。

そこでこちらが答えを言うことで、頭に定着するのだ。


これがわかったのは、出欠を取る代わりに「コメントカード」を書いてもらったからだ。
そこには、講義の感想、気づき、学んだこと、またこれからその学んだことを
どう活かしていくか、などが書かれている。


ざっと50名ほどのコメントカードを読んで、学生の皆さんが同じことを複数書いていることに気づいた。それが、私が質問したことに対する答えばかりだったのだ。


つまり一方的に説明するより、質問をしたことの方がみんなが覚えていたことになる。
もちろん、たまたまノートを取っていただけかも知れない。
それでも、そこをノートをとっていたと言うことは、少なくとも印象的だったのだと思う。


私が教えるマナーは、選択科目なので学びたいと思った人が選択しているのは、確かに私にとってはありがたい。

それでも、最初が肝心。

「マナーはもっと堅苦しいものだと思っていたけど、楽しくておもしろかった」

と言ってもらえたら、第一回目としては良いスタートだったと思う。

これからの講義がグンとやりやすくなった。

「つかみはOK」と言うところだ。

(もちろん入念に準備はしていたが、この準備が全く苦にならないのは、やっぱりこの仕事が向いてるんだろうと思う)


「伝わる技術」とは、先に質問する、問いかけて考えてもらう。
この自主的行動を促すことによって、脳に入りやすくなることが、私なりの実験で明確になった。(大袈裟だけど)


ちなみに私が学生の皆さんにした質問は、次の通りだ。

・マナーってなんですか?幼稚園年長さんまたは小学校低学年のお子さんに解るように説明してください。


・マナーはなぜ必要なのでしょうか?


・学生と社会人の違いはなんですか?責任の重さ、以外で答えてください。


答えが、学生の皆さんが考えていたものと少々違っていたようで、自分の考えたことと違う、というのも印象に残った可能性がある。

皆さんにも是非考えてみて欲しい。

既に考え始めている時点で、脳が答えを欲し、脳への定着が始まっていると思っている。


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通りすがりのnoter Hiromi
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